ブロッケン現象・1
七色の光の輪を背負った大きな人影が現れることがあります。これはブロッケン現象といわれるもので、その正体は自分自身の影です。「ブロッケン現象」は、ドイツのブロッケン山(標高1142メートル)でよく現れたことから、名付けられました。このブロッケン山は昔から魔女や妖怪が集まる山として知られていました。そのため、ヨーロッパの人々は、この影を「ブロッケンの妖怪(ようかい)」と呼んで恐れたのです。一方、日本では、山は仏の住むところとされていたので、雲の中に現れる光を背負った影は、阿弥陀如来(あみだにょらい)の姿だと考えられていました。そのため、日本ではブロッケン現象のことを「御来迎(ごらいごう)」や「仏の御光」とも呼んでいたのです。ちなみに、「御来迎」と似た言葉に「御来光(ごらいこう)」があります。これも「御来迎」と同じ意味を持ちますが、現在は山頂で朝日を拝むことに使われることが多いようです。これは神聖なものとされていた御来迎が、いつからか山頂で朝日を拝むことにおきかえられたものです。同じブロッケン現象を見ても、日本人とヨーロッパの人では、とらえ方に大きな違いがあったのですね。






























































































































































