トンボの分類
これから秋にかけて、赤トンボをよく見かけるようになります。世界には5000種以上のトンボがいて、そのうち日本には200種以上がいると言われています。たくさんの種類が存在するトンボは、からだの特徴から「均し亜目(きんしあもく)」、「不均し亜目(ふきんしあもく)」の2種類に大きく分類することができます。「し」とは羽や翼という意味があり、均し亜目は前後の羽の形が似ていて体が小さく細いのが特徴です。イトトンボなどがこのタイプになります。また、不均し亜目は前と後ろの羽の形が異なり、体は大きく太くがっしりしています。オニヤンマなどはこれにあたります。「ムカシトンボ」は前後の羽の形は同じで、胴体の太い両方の特徴を持っています。恐竜のいたジュラ紀の化石のトンボと同じ特徴だったため、「生きた化石」と呼ばれ「ムカシトンボ亜目」とされてきましたが、最近のDNAを基にした研究によって、「不均し亜目」ではないかという考え方が多くなっています。不均し亜目の多くのトンボは、チョウのようにヒラヒラと飛ぶのではなく、一直線に早く飛ぶことができます。これは前後の羽を交互に振り下ろして飛ぶためです。一方、均し亜目の多くや不均し亜目でもチョウトンボなどの種類は、前後の羽を同じように動かすため、チョウのように飛ぶのが特徴です。