天体望遠鏡のしくみ
天体望遠鏡には、「屈折式」や「反射式」などの種類がありますが、初めて購入する場合は、屈折式望遠鏡がお勧めです。これは、望遠鏡の両端に1枚ずつレンズが付いている最も一般的な天体望遠鏡で、手入れも比較的簡単なので初心者向きといえます。この望遠鏡でのぞき込む側にあるレンズは「接眼レンズ」その反対側に付いているレンズは「対物レンズ」といいます。どちらのレンズも対象が大きく見えるようにするための働きをし、特に屈折型望遠鏡の倍率は接眼レンズを交換することで変えることができます。また、対物レンズは光を集めるためのレンズでもあり、これが大きいと光をたくさん集めることができるので、星が明るく見えます。天体望遠鏡を購入するときは、倍率が大きい物ほどいい気がしますが、いくら倍率を高くしても、対物レンズが持っている性能以上に暗い星を見たり星の表面を細かく観察することはできません。つまり、望遠鏡の性能は対物レンズの大きさが決めているといえます。もちろん対物レンズが大きくなれば、それだけ望遠鏡は高価になりますが、直径が6センチ程度の望遠鏡でも、肉眼の70倍以上もの光を集めることができるのです。また、望遠鏡を選ぶ際は三脚(架台)にも気を配りましょう。貧弱な三脚(架台)だと、わずかな揺れでも視界が大きく揺らいでしまい、観測に影響することがあるので、しっかりした三脚(架台)が良いでしょう。ぜひ、天体望遠鏡を使って、本格的に星空を眺めてみてはいかかでしょうか。