石狩湾低気圧
テレビや新聞などで見る天気図には、高気圧や低気圧が描かれています。しかし、天気図には描かれることのない小さな高気圧や低気圧もあり、それがごく狭い範囲の天気に大きな影響を与えることがあります。北海道の石狩平野を中心とした地域に、大雪をもたらす「石狩湾低気圧」も、その代表的なもののひとつです。北海道の西岸、主に石狩湾に現れる「石狩湾低気圧」は、大雪をもたらす範囲が20キロから50キロ程度と狭いものの、1日で1メートル以上もの大雪を降らせることがあります。また、低気圧の通過時には、風速20メートル以上の突風が吹いて交通障害を引き起こすこともあります。石狩平野には人口190万人以上を抱える札幌市があるため、低気圧の規模は小さくても、その影響はたいへん大きなものになってしまうのです。