秋の季語・月1
秋の季語のひとつに「月」があります。月は季節を問わず見られるものですが、「中秋の名月」というように秋の月は特別なものです。春の季語として、「花」が大事にされてきたのと同じように、昔から秋を表す大切な言葉として使われてきたのです。日本では、古くから収穫期になると月を祭る行事が執り行われていました。現在の月見の際にもいもやだんご、枝豆、ススキの穂などを供えるのは、昔の農耕行事の名残と言えるでしょう。秋の空気はさわやかで澄んでいるので、月もひときわ美しく見えます。秋の夜長に、ゆっくりと月を眺めてみるのも良いですね。