11月7日は立冬です。暦の上では、この日から季節は冬になります。
立冬のころは、日差しが一段と弱くなって、昼の時間も目立って短く感じられるようになります。
また、天気図を見ても、いわゆる西高東低の冬型の気圧配置が現れる頻度が急に増えてきます。
北西の冷たい季節風が吹き、日本海側ではしぐれ、太平洋側では木枯らしが吹いて、各地で冬らしい天候が多くなります。
しかし、ときにはほっとするような暖かな小春日和もあって、数日毎に寒暖を繰り返しながら季節は本格的な冬へと移っていきます。
お天気豆知識(2024年11月06日(水))
これから徐々に寒くなってくると、「木枯らし」とよばれる風が吹くことがあります。
木枯らしという言葉は、強い風によって木の葉を落とし枯れ木にしてしまう、つまり「木を枯らす」という意味から来ているといわれています。また、木嵐(きあらし)が転じたものという説もあるようです。
木枯らしとは秋から冬にかけて吹く冷たくて強い風のことで、気象的には冬に吹く北よりの季節風という表現になります。
秋になるとシベリア地方の気温が下がりはじめ、そこには高気圧が発達するようになります。低気圧が日本の東側へと通過したあとにこの大陸の冷たい高気圧が張り出してくると、気圧配置がいわゆる西高東低の冬型になり、冷たい北よりの季節風が日本に吹きつけるようになります。このときに吹く冷たく強い風が木枯らしの正体なのです。
木枯らしとともに、北日本から初雪や初霜、初氷などの冬の便りが届くことも多く、広い範囲で寒い一日となります。一般に初冬に現れる冬型の気圧配置は長続きせず、木枯らしが吹いた翌日は高気圧に覆われて、小春日和の穏やかな天気になりやすいものです。