春は日中と朝晩の気温の差が大きい季節です。
晴れた日の気温の変化をみてみると、明け方に最低気温が出ることが多く、その後、日差しとともに昼過ぎにかけて気温が上がります。そして、夜に向けて気温は低くなるのです。このときの一日の最高気温と最低気温の差を日較差(にちかくさ)といいます。
気温の日較差は天気によっても変化します。雨や曇りの日は、日差しが遮られるために日中あまり気温が上がりません。そのため朝の最低気温と日中の最高気温の差はあまりなく、時には日中の方が気温が下がり、最低気温を更新する日もあります。
一方、晴天が続く場合、朝は放射冷却現象が顕著に現れてぐんと冷え込み、日中は日差しとともに気温が上がって日較差が大きくなるのです。
特に春は、移動性高気圧に覆われた場合、風が弱く放射冷却現象が顕著になるため朝晩は冷え込み、気温の日較差が大きくなりやすいのです。
お天気豆知識(2026年04月03日(金))


一般に気温の日較差には、同じ緯度の地域では沿岸部より内陸部の方が大きいという特徴があります。これはどうしてでしょうか。
盆地などの内陸の地域は、周りを山に囲まれており、太陽が昇ると地面だけではなく山の斜面も暖められます。斜面が熱せられると斜面付近の空気は軽くなって斜面に沿って上昇流が発生します。すると、盆地の底の空気が不足するため、盆地では空気が上から下に降りる下降流ができます。
下降する空気の流れは100メートル下降するごとに1度高くなる性質があり、この性質と、太陽によって直接暖められることにより日中の気温は高くなるのです。
そして日が沈むと、昼間に受け取った熱はどんどん上空に逃げていきます。さらに、山の斜面に沿って冷たくなった空気が麓に降りてくるため、周りより気温が低くなります。このため、内陸での気温の日較差は大きくなるのです。
一方、沿岸の地域は、海からの風が流れ込むため、昼間は内陸に比べてあまり気温は上がらず、朝晩もあまり冷え込むことはありません。そのため、沿岸地域の気温の日較差は小さくなります。
実際の気温の傾向を見てみると、内陸の地域ほど気温の日較差が大きく、とくに盆地ではっきりと現れるのです。

