日ごとに寒さが増し、本格的な冬に近づいてきました。冬の寒さと上手につきあうためには、効率良く防寒をする工夫が大事です。
寒いからといってただやみくもに重ね着をしても、風が吹くととたんに寒く感じたり、反対に服の中が蒸れて不快だったりとうまくいきません。
快適で効率的な防寒をするには、肌着(インナー)、中間着(ミドラー)、外着(アウター)の役割を考える必要があります。
肌着は皮膚に直接触れる衣服なので、衛生面からも汗をよく吸収し、かつ乾きやすい性質が求められます。中間着には高い保温性が必要で、空気の層をたっぷりと作ることのできるものが適しています。
外着は防風性や防寒性、防水性が優れているものを選びます。周囲の寒さが体に伝わってこないような中綿でなおかつ、そで口やえり口などがしっかり詰まったものが望ましいでしょう。
これらの機能がそろったものならば、最低3枚の重ね着で寒さをしのぐことができるのです。
お天気豆知識(2025年12月07日(日))


動物の毛を使ったウールは、彼らが生きていくための特性が活かされた繊維です。ウールは、外気の湿度に応じて湿気を吸収・放出するため「呼吸する繊維」とも言われていて、このような繊維はほかに類を見ません。
例えば、ウールの衣類は汗をかいてもサラッとしていて、汗冷えしないことに気づいた方も多いのではないでしょうか。これはウールの繊維が汗を素早く吸収して外に逃がしているためです。
また、小雨程度の水滴ならば吸収せずにはじいてしまうことも特長のひとつです。さらに、静電気が起こりにくいことも私たちにとってはうれしいことです。
乾燥しやすい冬はただでさえ静電気が発生しやすいのですが、ナイロンなどの化学繊維と比べると、それほど不快に感じることはありません。
このように、ウールは冬の素材としてのすぐれた利点をいくつももっているのです。

