夜空に無数にきらめく星を見ていると、心が洗われるような澄んだ気持ちになりますね。特にこの寒い時期、夜空には明るい星がたくさんあって、ひときわ美しく見えるものです。
夜空にきらめく星座には、よく知られているところでさそり座やオリオン座などがありますが、それらをすべて挙げると88という数になります。
これらは今から5000年ほど前に、現在のイラクあたりに暮らしていた羊飼いの民族、カルデア人が夜、羊の番をしながら星を結んで人や動物を連想したことが起源とされています。
そしてのちにギリシア神話と結びつけられて、神話に登場する人物や動物などがあてはめられたり、大航海時代に冒険に出たヨーロッパの船乗りたちによって作られるなど、おもにヨーロッパの人々によって現在ある88の星座が生まれたのです。
ただ、星座には現在よく知られている88のもの以外に、過去に作られて今は使われていない星座や、中国などヨーロッパ以外の国々で独自に作り出されたものなども数多くあります。そして日本も例外ではなく、いくつもの星座を作ってきたのです。
遠い昔の人たちも夜空の星々を結んでは、そこに思いを馳せていたのでしょうね。
お天気豆知識(2026年02月08日(日))


星座はヨーロッパだけでなく、日本でも独自の発想により作られてきました。
たとえば、天空に見事なS字を描くさそり座は、日本で「魚釣り星」と呼ばれてきた星座です。さそりの頭部には釣りざおが対応し、さそりの尾の先端部分が釣り針で、その間は釣り糸になっています。四方が海に囲まれ、さそりになじみのない日本での、素直な発想といえるでしょう。
また、オリオン座も日本ならではの物の名前が付けられています。それは日本古来から伝わる楽器、「鼓(つづみ・つずみ)」です。小さな太鼓のようで、胴の部分がくびれているところなどは、オリオン座の中心部の星の並びにうまく重なります。そのため日本ではこの星座を「つづみ星(つずみ星)」とも呼んでいるのです。
西洋の人たちは、ギリシア神話にからめる形で星座を作りました。一方、昔の日本人が考えてきた星座は、生活に関わりのある身近なものを、星の並びに当てはめることで生まれたものなのです。そのため、オリオン座からギリシア神話の狩人オリオンを想像するのは難しく、逆に鼓をイメージするのはたやすいのでしょう。
ここで紹介した以外にも日本人が独自に考え出した星座は数多くあります。それらを想像しながら、夜空を見上げてみるのも面白いかもしれませんね。

