立春から数えて210日目にあたるこの日は、古くから台風にさいなまれる日とされてきました。
特にこの時期は多くの地方で稲の開花時期にあたるため、農家の人々は厄日として恐れ、台風への注意を呼びかけてきたのです。
台風によるダメージのひとつが水害で、大雨により田畑が冠水すると稲穂は水に浸かったままになり、駄目になってしまうことがあります。
さらに強風で茎が折れたり、稲がなぎ倒されることもあります。穂がついて雨を吸った稲は頭が重たくなっているので、簡単に倒れてしまうのです。倒れた稲を刈り取るには、大変な労力が必要になります。
また台風によってフェーン現象が発生し、出穂時期の稲がその高温で乾いた風にさらされると、白穂(しらほ)と呼ばれる状態になって枯れてしまうこともあります。
現在は品種改良や栽培管理などの工夫のほか、植える時期をずらすことなどにより、昔ほど影響が出ることは少なくなってきました。
ただし、最近でも大きな台風により農作物に被害が出ていることを考えれば、この時期の心構えや対策は十分にしておくべきといえるでしょう。
お天気豆知識(2026年08月31日(月))


9月は、台風の発生数と日本への上陸数が多い時期です。そのため、台風によって大きな被害を被るのもこのころです。なぜこの時期に、台風は日本付近に接近し、上陸するのでしょうか。
台風が発生したり、発達したりするための条件の一つとして、海面水温が27度以上の海上において、というものがあります。8月の海面水温は、関東より西の太平洋側沿岸もしくは近海で27度を超えており、9月でもさほどかわることはありません。
また、9月は8月にくらべて、発生する位置が比較的低緯度になる傾向があります。日本にたどり着くまでに海面水温の高い海域の上を長時間かけて進み、発達する時間が長く与えられています。そのため、日本に到達するまで衰えることなく、強い勢力を保てるというわけです。
しかし、同じように海水温の高い7月や8月に台風の上陸が少ないのは、なぜでしょうか。それは、この時期、太平洋高気圧が日本を広く覆うことで台風を遠ざけているためです。
7月に比べると8月の方がその張り出しが弱まって日本に台風が上陸することが多くなります。9月になると太平洋高気圧がさらに弱まり日本への進路が大きくひらけるため、日本の広い範囲に雨を降らせることが多くなるのです。

