カッコウは誰もが知っている鳥です。その姿を見たことがなくても、「カッコウ、カッコウ」という鳴き声を聞けばすぐにわかることでしょう。
昔は「カッコウドリ」のなまりからか「閑古鳥(かんこどり)」と呼ばれていましたが、現在は、鳴き声と同じ「カッコウ」という名で呼ばれることが一般的です。
ちなみに、外国でもその特徴ある鳴き声から、英語では「クックー(CUCKOO)」、ドイツ語では「ククック(KUCKUCK)」と呼ばれます。
カッコウの大きさはハトくらいで、羽は茶色味を帯びた暗い灰色です。お腹は白く、細い黒の横縞がたくさん入っています。
カッコウは渡り鳥の仲間で、5月ごろに日本に渡ってきて繁殖し、秋になると南へ帰っていく夏鳥です。北海道から九州にかけて広い範囲に分布し、高原に限らず明るい林や低い木の生えた草原、農耕地の近くにも住みつきます。また都市部でもその特徴ある声を聞くことができます。
お天気豆知識(2026年05月16日(土))


日本で見られるカッコウ科の鳥は4種類あり、どの鳥も自分では巣を作りません。カッコウ科の鳥であるカッコウも、自分では巣を作らず子育てもせずに、他の鳥にひなを育ててもらうのです。
このような、別の種類の鳥に自分の卵を預けて育ててもらう習性を、托卵(たくらん)といいます。カッコウが托卵する相手は、オオヨシキリやホオジロ、モズなどで、仮の親になってくれる鳥は20種類以上が確認されています。
カッコウのメスは、産卵途中の他の種類の鳥の巣を選び、親鳥の留守に卵を1個巣からくわえ取り、かわりに自分の卵を産み落とします。仮の親が産んだ卵とカッコウの卵はよく似ているので、仮の親は気付かずに自分の卵と一緒にカッコウの卵も温め育てるのです。
カッコウのひなは、仮の親のひなよりも数日早くふ化し、自分以外の卵を背中に乗せて巣の外に落としてしまいます。そして仮の親の世話を一身に受けて成長し、ふ化してから2週間ほどで仮の親より大きくなってしまうことも珍しくありません。
人間から見ると少々ずるいように感じてしまいますが、それぞれの種が子孫を残すことに必死になっている自然界においては、生存競争を勝ち抜くための立派な知恵なのです。

