登山やハイキングなどで山に出かけると、地上とは違った清々しい風を感じることができますね。
山で吹く風には、谷風(たにかぜ)と山風(やまかぜ)の2種類の風があり、まとめて山谷風(やまたにかぜ)と呼ばれています。
谷風とは、日中から夕方にかけて平地から山に向かって吹く風です。逆に山風は、夜から早朝にかけて山から平地に向かって吹きます。
山谷風は安定した天気のときに起こる風で、風の強弱の変化や谷風と山風の交代時間はいつも決まっています。
ただし、天気がくずれるときには山谷風の規則性が乱れることがあります。
ですから山谷風が乱れたときは、天気が変化する前兆だとも言えるため、空模様の変化に気を配る必要があるのです。
お天気豆知識(2026年09月04日(金))


山谷風はいつも規則的な日変化をする風ですが、どのようにして発生するのでしょうか。
山谷風は、日差しの強さが一日を通して変化することと、山と平地の暖まり方が異なることによって発生します。
山の斜面は、平地よりも日差しを強く受けるため、日中は山の斜面の空気が特に暖められて軽くなり、その結果、斜面は気圧が低くなります。このため、平地から相対的に気圧の低い山の斜面へ向かって風が吹き、これを谷風と呼びます。
谷風は谷底を通って山を昇っていきますが、谷の両側斜面が谷底よりも暖かい場合には、谷底から谷の両側斜面を駆け上がり、山の尾根へ向かう風の流れを発生させます。
一方、夜間は山の斜面の方が平地よりもよく冷えるため、山の斜面の空気は重くなって気圧が高くなります。このため、山から平地へ吹き下りる風の流れができ、山風となります。その時には山の尾根から谷底に向かって駆け下りる別の風も生じています。
谷風は昼、山風は夜によく見られますが、中でも昼下がりの谷風、明け方の山風は顕著に感じられます。それらの風はあまり強いものではないので、ちょうど登山で汗ばんだ体には気持ちがいいくらいの風と言えるでしょう。

