1912年4月14日の夜遅く、史上類を見ない海難事故が起きました。タイタニック号の沈没事故です。(正確には15日午前2時20分頃に沈没)
タイタニック号は当時としては最新鋭の豪華客船で、「不沈船」と呼ばれていました。しかし、大西洋ニューファンドランド島沖に浮かんでいた氷山によって、もろくもその評判はうち消されてしまったのです。
氷山は、北極やグリーンランド、南極など一年中気温の低い高緯度地方で生まれます。陸地の氷河などがゆっくりと海に流れ出し、海面からの高さが5メートル以上出ているものを指します。その大きさは数十メートルを超えるものも珍しくなく、大きいものになると100メートルを超えることもあります。
タイタニック号が衝突した氷山の高さは17メートルから18メートルほどで、乗客乗員約1500人もの尊い命が奪われました。まさに、白い悪魔と言えるでしょう。
氷山の発見から衝突までの時間はたった37秒しかなかったと言われており、衝突から2時間40分後にタイタニック号は完全に沈没しました。
真夜中で、発見が遅れたことが最大の理由です。また、海面が穏やかで、氷山に当たる白波が立たなかったことが、より氷山を見つけにくい状況にしました。さらに、氷山は体積の約9割が海面下に隠れており、見えない部分にぶつかった時の衝撃は、とても大きかったと考えられます。
お天気豆知識(2026年04月13日(月))


船にとって氷山が非常に危険なものなのは、見えない部分、つまり海面より下に隠れている部分があるからと言えるでしょう。
明るみに出た、全体のほんのわずかの部分を「氷山の一角」と言いますが、実際に、氷山の一角とはどれくらいなのでしょうか。
広辞苑では「海面に現れている部分は海面下の約7分の1に過ぎない」とあり、全体の12.5パーセントとなります。
また、アルキメデスの原理では、水に浮かんだ物体の浮力は物体が排除した水の重さに等しいため、この原理から計算で求めると、10パーセントから13パーセントという結果が出ます。
海水は塩分濃度によって密度が変わり、その他の影響も考えられるので、明確な数字は出せませんが、氷山の一角は全体のおおよそ10パーセントから15パーセントといえるでしょう。

