紫外線が気になる季節になってきました。紫外線は私たち人間やその他の生物にとって有害なものですが、地球にはオゾン層という紫外線を吸収する働きを持つ層があり、地球をすっぽりと覆ってくれています。
しかし最近、フロンなどの人間が作った化学物質によってオゾン層が破壊され、世界各地でオゾンの量が減ってきていることが明らかにされたのです。
特に、南極上空のオゾンの量が9月から11月にかけて著しく減少することが報告され、これをアメリカのジャーナリストが「オゾンホール」と名付けて報道しました。
世界平均のオゾン全量は低緯度を除いて1980年代から1990年代前半にかけて大きく減少が進みました。1990年代半ば以降は、ほとんど変化が無いかわずかに増加していますが、現在もオゾン全量は少ない状態が続いています。
お天気豆知識(2026年05月23日(土))


オゾン層の破壊は、人間活動によるフロンなどの排出が原因であることはわかっていますが、オゾンホールができやすいのは、なぜ南極の上空なのでしょうか。
人間が作ったフロンは長い時間をかけて南極の上空にも到達します。このフロンに含まれる塩素が太陽光線と反応してオゾン層は破壊されますが、冬の南極には太陽はありません。そのため、南極上空にはじわじわと塩素ガスがたまっていきます。そして春になり太陽からの紫外線が強まると、化学反応が進みオゾン層は破壊されて、オゾンホールができるのです。
このような状態は北極でも起こりそうです。実際に、北極でも観測されることがありますが、南極に主に現れる理由は南極特有の気象と地形に起因しています。
南極の冬は太陽が全く昇らないため、気温がぐんぐん下がります。北極も同じように冬の間は太陽がありませんが、北半球は陸が多く、ヒマラヤ山脈などの高い山の影響で風が様々に入り込んでくるため気温は南極ほど下がりません。
そして、気温が低くなった南極上空では成層圏に特殊な雲が発生します。この雲に、オゾンを破壊する塩素が蓄積されていくのです。

