今年も野球シーズンが始まりました。連日のようにニュースで流れてくる野球の話題は、多くの人の関心を誘っています。
特に、アメリカ大リーグとそこで活躍する日本人プレーヤーに関する話題は、最近では毎日のように報道されています。
野球の試合結果はチームの状態が非常に大きく影響しますが、気象条件も無視できません。その1つに「湿気」の影響があります。
雨の日など湿気の多い日は、ボールが水分を含むために反発力が落ち、飛びにくくなります。
逆に晴れの日が続いて良く乾燥しているときは、雨の日に比べて打球が比較的遠くまで飛びやすくなるのです。
湿度の違いが何の変哲もなさそうな革製の硬式ボールの飛距離を変化させ、プレーにも影響を与えていると言えるでしょう。
お天気豆知識(2025年04月01日(火))


野球の硬式ボールは湿度の高い日には飛びにくいものですが、その構造をみると湿度に影響される理由がわかります。
硬式ボールの構造は、大きく3つの層に分かれています。まず、ボールの芯にあたる部分はコルクとこれを覆うゴムでできています。
そして、芯の回りはぐるぐるに巻かれた羊毛や綿糸でできています。ボールの表面は、合計2枚のひょうたん型をした牛革が使われ、綿糸で縫い合わされています。
このように、硬式ボールは表面が皮革、内部が羊毛や綿糸でできているため吸湿性が高く、湿気や雨による影響を受けやすいのです。
そのため、湿度がボールの反発力を左右して、飛距離に微妙な違いを生んでいるのです。