これから徐々に暖かくなっていくと、空中を滑るように飛ぶツバメの姿が見られるようになります。例年通りなら、3月上旬から九州南部で姿を見せ始め、4月下旬にかけて、ツバメが見られるエリアは徐々に北上していきます。
ツバメは、はるばる東南アジアなどから子育てをしにやってくる夏鳥です。夏鳥とは反対に、冬を日本で過ごし、暖かくなると北へ飛び立っていく鳥は冬鳥とよばれています。
冬鳥として特に有名な鳥といえば、鹿児島県出水市(いずみし)に飛来するナベヅルやマナヅルではないでしょうか。
この鳥は例年1月下旬からシベリアへ向かって「北帰行」を開始します。そのため、鹿児島ではまさに今、冬鳥と夏鳥の入れかわりの時期を迎えているわけです。
このような冬鳥から夏鳥への入れかえの季節は、徐々に北の地方へと移っていくことでしょう。
お天気豆知識(2026年03月10日(火))


気温の上昇に伴って、日本にも「夏鳥」とよばれる渡り鳥が海を渡ってやってきます。
その中のひとつ、ヒクイナは春に日本の農耕地や湿地などに姿を見せる鳥です。ヒクイナは、その名の通り体が緋色(ひいろ:赤みがかった茶褐色)の「クイナ」という種類の鳥です。動きは俊敏で、繁殖期になると夜にキョッキョッと鳴くことでも知られています。
しかし、湿地の埋め立てや農耕地の減少などによって生息地が限られてしまい、残念ながら最近はその数も減ってしてしまったようです。
また、カモメ科の夏鳥にコアジサシという鳥がいます。この鳥は北海道を除いた全国に姿を見せ、主に川や海などで繁殖します。尾の羽が長くて二股になっているところから、その姿はまるで白いツバメのようにも見えます。これらヒクイナやコアジサシは、その数が少ないために貴重で、珍しい鳥です。
一方、代表的な夏鳥であるツバメは、家の軒などに巣をつくり、比較的人間をこわがらないので、私たちにとって身近に感じる鳥ではないでしょうか。軒下にできた巣を冬の間も守っておけば、ツバメは毎年のように同じ巣へ帰ってきてくれます。

