日本は四方を海に囲まれた島国で、私たちは昔から海の恩恵を豊富に受けています。とりわけ、食卓にのぼる魚たちは、その代表的な例と言えるでしょう。
今が旬を迎えているものには、タラがあります。タラはその身が雪のように白く、また冬に旬を迎えることから漢字では「魚へん」に「雪」と書き、「鱈」の字をあてます。
タラは鍋料理の具としても重宝され、煮込んだあとのだし汁もおいしく、「鱈ちりは後から食え」ということわざもあるほどです。
また、お腹いっぱい食べることを「たらふくくう」と言いますが、この言葉には「鱈腹食う」という字を使うこともあります。これは、タラが食欲旺盛な魚で、そのお腹が大きく膨らんでいることに由来します。
私たちの食文化は、言葉の文化にも通じる所があるのですね。
お天気豆知識(2025年12月08日(月))


私たちの食卓に上がる魚料理の1つに、魚の卵を使ったものはたくさんあります。普段何気なく食べているのに、一体何の魚の卵かと聞かれると、案外、答えられない場合も多いのではないでしょうか。
例えば、タラコは「鱈子」という文字通り、タラの卵(卵巣)を塩漬けにしたもので、これに唐辛子を加えたものがメンタイコです。
また、イクラやスジコはもともとサケやマスの卵で、カズノコはニシン、カラスミはボラの卵です。
これらは、親と名前が全く違うため、親子の関係を連想しづらいかもしれませんね。ちょっとした知識ですが、食卓を彩る話題の一つになりそうです。

