12月22日は、二十四節気のひとつ「冬至」です。北半球では、この日の正午の太陽の高さが最も低くなり、昼の時間が短くなります。
このころは、太陽の光が弱くなるため、植物が育ちにくくなり生命力が弱まるときでもありますが、冬至を過ぎると昼の時間が長くなりだすため、世界の国々では、この日を「再生」を願う日として考えるところが多いようです。
たとえば、日本には弘法大師(こうぼうだいし)が村を巡るという伝承があります。大師さまは小豆簡あずきがゆ)が大好きな一本足の神とされ、冬至の夜に村里をまわって新たな生命力を与えるといわれており、冬至のころは、各地で小豆粥や団子を作ってお供えをする行事がみられます。
また、冬至の日にカボチャやコンニャクを食べると、体内の老廃物を出す「砂下ろし」になるとされ、ゆず湯に入ると風邪をひかないとも言われています。
いずれも衰弱から再生を願った風習と言えるでしょう。
お天気豆知識(2025年12月21日(日))


これからますます寒くなる時期、冬至のころにはかぼちゃを食べる、ゆず湯に入るなどの古くからの習わしがあります。
冬至のころの食卓に欠かせないかぼちゃは、「長生きの素」と言われるくらいに食物繊維・ビタミン・カロテンなどのいろいろな栄養素を豊富に含んだ野菜です。
寒さが増し、歳末の多忙な時期がくる前に栄養をつけようという知恵から冬至の日に食べるようになったのでしょうか。冷蔵庫のない時代に、保存しやすい食材であった、ということもこの時期に食べられた理由の一つと考えられます。
また、ゆずは冬に実をつけるため、冷たい風や雪にさらされている果実です。その姿から「冬に耐える」ということの象徴となっています。
そんなゆずの実を丸ごと湯船にいれるゆず湯は、ゆずの皮に含まれる油分の効果で体を温めてかぜを防ぐといわれていますが、ゆずに含まれる油分には、実際に血行促進や新陳代謝を促進する効果があるのです。また、殺菌作用もあるので肌によいといわれています。
このような習わしを実行して、健康を維持したいものですね。

