暦の上で「秋」といえば立秋の8月7日ごろから立冬の前日である11月6日ごろにかけてを指します。
しかし「秋」はこのような季節的な意味合いのほかに、「実りの秋」とも言うように、穀物の収穫の時期という意味ももっています。
5月も半ばを迎え、麦畑は実りの秋を迎えています。日本では、小麦の収穫時期は初夏なのです。
夏の季語に「麦秋(ばくしゅう)」がありますが、これは「秋」とはいっても、実際には麦の刈り入れ時である「初夏」のことを表していて、だいたい今の5月に当たる旧暦4月の異名でもあります。
九州から関東にかけての地域の麦畑は黄金色に輝き、収穫の時期を迎えます。麦畑では、田植えの終わった緑の田んぼとは対照的な姿が初夏の風景なのです。
お天気豆知識(2026年05月17日(日))


小麦は寒さや乾燥に比較的強い穀物です。このため熱帯生まれのイネと比べると栽培出来る範囲が広く、寒冷地から熱帯地域まで、昔から世界中で生産されてきました。
世界各地の小麦の収穫の時期を見てみると、日本は初夏のころ、だいたい5月から8月にかけて、ヨーロッパやロシアでは7月から9月にかけてが収穫の時期です。
また、日本より暖かいインドは3月から5月に小麦を刈り取ります。
そして、南半球の各地は10月から1月にかけてが小麦の収穫期となっています。
一年を通して、世界のどこかで小麦の収穫は行われ、その後日本ではうどんになり、ヨーロッパではパンやパスタ、ピッツァになり、インドではナンに加工され、世界各地の食文化を支えているのです。

