みなさんは台風が接近、上陸した時に、一度風がおさまった後、逆向きの非常に強い風が吹き始めたという経験はありませんか。
台風は巨大な空気の渦巻きで、上から見ると中心へ向かって反時計回りに非常に強い風が吹き込んでいます。そのため台風の通過に伴い、風向きが変化するのです。
2003年の8月8日に台風10号が上陸した室戸岬を例に見てみましょう。室戸岬は、台風の中心が通過するまでは台風の中心よりも北側に位置していたため、東よりの強い風が吹いていました。
台風の中心が通り過ぎたあとは、今度は台風の中心よりも南側に位置することになり、台風を回り込む風は西よりに変わりました。この台風の通過後の逆向きの風を「吹き返し」といいます。
台風の中心近くでは一度風がおさまるため安心してしまうことがあります。しかし、吹き返しは、台風の中心の通過後まもなく、突然吹きだし、台風の中心が通過する前よりも強く吹く場合もあります。
そのため、思いもよらない吹き返しによって、被害に遭ってしまうことがあるので、十分な注意が必要です。
お天気豆知識(2026年09月20日(日))


2003年8月3日にフィリピン沖で発生した台風10号は、強い勢力を保ったまま日本列島に接近し、8月8日に高知県室戸市付近に上陸しました。このときの風の変化を見てみると、「吹き返し」がいかにすごいものか分かります。
8月8日午前9時にすでに風速23メートルを観測した風は、台風の接近とともにさらに強まり、20時過ぎには風速40メートル以上を観測しました。
台風は、22時前に室戸市付近に上陸したため、台風の中心が通過した室戸岬ではこの直後、風が急激に弱まりました。
そして、風は徐々に風向きを変えながら再び強まります。これが「吹き返し」で、22時40分ごろには、通過前よりもさらに風速が強まり、50メートル近い風を観測しました。
吹き返しは、一度風が弱まって、気を緩めているところへやってきます。そのため、台風の接近時に風がおさまったからといって、すぐに外出するのは大変危険です。
風速が15メートルを超えると、風に向かって歩くことができず、転倒するおそれがあります。十分に風がおさまり、安全が確認できるまで外には出ないように気をつけたいものです。

