寒さが増し空気が乾燥する時期は、干し柿や干し芋などの乾燥食品が多く出回りますが、最近では、欧米や中国原産の様々な果物を乾燥させたものも、季節にかかわらずスーパーなどでよく目にするようになりました。
ほとんどの果物は水分が多く含まれているので長持ちしませんが、乾燥してドライフルーツに加工することで長期保存が可能となります。ドライフルーツは「保存食」として、旬の時期でなくても味わうことができる食品なのです。
また、ドライフルーツに加工することで水分が減り、総重量も減ってしまいますが、ミネラル、食物繊維などの栄養成分が凝縮されるので、生のフルーツよりも少量でたくさんの栄養をとることができ、「健康食」としても利用することができます。
さらに、ドライフルーツは、そのまま食べるだけではなく、料理のバリエーションを増やす食材としても活用できます。肉や魚にドライフルーツを加えることでやわらかくしたり、朝食のシリアルに混ぜて、彩りを増やすことができるのです。
ドライフルーツにはこのような特徴があり、日々の偏りがちな食生活を改善するためにも常時、食卓の上に置いておきたいものですね。
お天気豆知識(2025年10月21日(火))


ドライフルーツは、少量で効率よく栄養分を摂取できるといわれていますが、生の状態と乾燥した状態では、栄養分はどれくらい変わるのでしょうか。
ドライフルーツとして最もなじみ深い干しブドウを例に挙げてみると、女性に不足しがちな鉄分が生の状態では100グラムあたり0.2ミリグラムであるのに対し、乾燥させたものでは2.3ミリグラムと約11倍も増えているのです。
またアンズでは、日本人に最も不足しているカルシウムが、生の状態では100グラムあたり9ミリグラムであるのに対し、乾燥させると70ミリグラムと、約8倍にもなります。
このように、ドライフルーツは、生のフルーツよりもその一粒に栄養が凝縮され、現代人に不足しがちな栄養分を少量で効率よく摂取することができる食べ物なのです。
しかし、その分カロリーも凝縮されていることに注意しなくてはなりません。少ししか食べていないつもりでも、かなりのカロリーを摂取している場合があります。
毎日少量ずつバランスよく食べるのがもっとも健康的な食べ方なのです。