彼岸を過ぎてもまだまだ残暑は厳しいですが、夜には虫の鳴く声が聞こえ、秋の気配を感じるようになりました。その秋の虫たちは、鳴く時にどうやって音を出しているのでしょうか。
秋の虫の代表格であるコオロギの場合は、左右の前ばねをすりあわせて音を出します。この音で仲間と様々なコミュニケーションをとっているのです。ちなみに鳴くのはほとんどの場合オスだけです。
また、自ら出す音で仲間とコミュニケーションをとるということはその音を聞くことができる耳を持っているということになります。
コオロギの耳は意外な所にあり、前足の関節の近くについていて、コオロギが出す高い周波数の音を聞きとることができます。
私たちに秋の訪れを感じさせる虫の声は、虫たちにとってみれば仲間との大事な交信手段なのですね。
お天気豆知識(2025年09月27日(土))


虫の声を聞くと、秋がやって来たことを実感しますね。虫の鳴き声は、虫の種類によって異なりますが、同一の虫の場合でもひとつのパターンだけではなく、よく聞いてみると、実はいくつかのパターンがあります。
エンマコオロギの場合は状況に応じて3つの鳴き声を使い分けます。夕方から夜にかけて、「コロコロコロ」とよく通る美しい声で鳴くのは「ひとり鳴き」と呼ばれるもので、オスがなわばりを主張する鳴き方です。
また、明け方や夕方に「コロコロリー」と低く弱い声で鳴くのは「誘い鳴き」と呼ばれる鳴き方です。これはメスが近づいた時の鳴き声でメスに求愛をしているのです。
そして、「キリキリキリ」と短く強く鳴くのは「争い鳴き」と呼ばれます。他のオスが近づいてけんかをしている時の鳴き声です。
このように、エンマコオロギは様々な鳴き声で他のコオロギとコミュニケーションをとっているのですね。虫の声が聞こえたら、虫たちがどんなコミュニケーションをとっているか、想像してみるのもおもしろそうです。