9月も下旬になって、朝晩は気温が下がり、秋の空気が感じられるようになりました。そんな秋の体感を表現する季語に「肌寒(はださむ)」があります。
俳句などの世界で「肌寒」という言葉は、「秋の冷気が肌に寒く感じられること」という意味を持ちます。
ふだん私達は季節にこだわらず、肌に寒さを感じる時やぞっとする時に「肌寒い」という言葉を使いますが、本来は「秋」に限定した体感的な意味を持つ言葉で、使われる中で本来の意味を離れて、情緒的なニュアンスを持つようになったようです。
秋の季語には「肌寒」に限らず、他にも秋の微妙な空気の変化を示すものがあります。
例えば、ようやく感じるようになった寒さを表す「漸寒(ややさむ)」、肌にぞくぞくした感じを伴い、何となくほのかな寒さを示す「うそ寒(うそさむ)」、不快感、違和感を伴い、とらえどころのない寒さを示す「そぞろ寒(そぞろさむ)」などがあり、これらは寒さの微妙な度合いや進行具合を表します。
このように、秋の空気の移り変わりを敏感に感じとって、巧みに表現していたのです。
お天気豆知識(2025年09月23日(火))


季節に応じて人は服装を変え、季節や気温にあったファッションを楽しみます。特に夏服から冬服の衣替えまでの、秋の時期は服装選びに悩むことも多いのではないでしょうか。そこで、着こなしの目安を挙げてみました。
25度以上では半袖一枚で十分ですが、25度未満になると長袖シャツがちょうどいいでしょう。20度未満の日はやや肌寒さを感じるようになるので、長袖のシャツの上にベストや薄手のカーデガンなどを羽織って重ね着するとよいでしょう。
16度を下回る日は本格的な寒さを感じるようになるので、体を暖かくふんわりと包み込んでくれるセーターを着るのがおすすめです。そして、12度未満では暖房が使いたくなってきます。こうなるとコートなしではいられなくなります。
秋は天気が変わりやすく、一日の気温の変動も大きい時期です。秋晴れの日の昼間には、暑さを感じることもありますが、夜は放射冷却のために冷え込みます。脱ぎ着しやすい装いで出かけると、昼も夜も快適に過ごすことができそうです。
この時期の服装選びに、参考にしてみてはいかがでしょうか。