私たちが日々生活している大地は、「プレート」と呼ばれる岩盤の上にあります。プレートとは、地球の表面を覆う大規模な岩盤で、地球の表面は十数枚のプレートによって隙間なく覆われています。
私たちの住む日本周辺にはそのうちの4枚のプレートが存在しており、関東甲信越地方と北日本は「北米プレート」、南西諸島を含む東海北陸から西側は、「ユーラシアプレート」の上にあります。そして、伊豆半島、伊豆諸島、小笠原諸島は「フィリピン海プレート」に属し、太平洋は「太平洋プレート」上にあります。
フィリピン海プレートと太平洋プレートは海のプレートと呼ばれ、これらは1年におよそ3センチから8センチメートルの速さで、日本列島の方向に移動していることが分かっています。この速さは爪が伸びる速さと同じ程度ですが、100年で3メートルから8メートルにもなります。
日本列島のように4枚ものプレートがひしめき合っている地域は世界でもまれで、プレートの数が多い分、プレート同士がぶつかり合う境界も多く存在しています。
日本は地震国として有名ですが、それはこれら4枚のプレートによる境界の存在が影響しているのです。
お天気豆知識(2025年09月03日(水))


地球の内部には「マントル」とよばれる非常に高温の岩石の層が存在しており、ゆっくりと動いています。プレートはマントルの上に約100キロメートルの厚みをもってのっており、マントルの動きに伴い、プレートも動いているのです。
プレートは大陸のプレートと海のプレートに分けられますが、大陸のプレートと海のプレートがぶつかっている所では海のプレートの方が比較的重いために大陸のプレートの下に沈み込みます。このようなプレートがぶつかる場所では地震が頻繁に発生しています。プレート同士が接している部分では強い力が溜まり、これが解放されることにより地震が起こります。
日本の大地震はプレートの境界付近で発生することが多く、将来発生が予想されている南海トラフ地震もフィリピン海プレートとユーラシアプレートがぶつかり合うあたりで起こると考えられています。
ただし、地震の原因は、プレートに関係するものだけではありません。プレートの境界から離れた地域でも、活断層とよばれる地盤の比較的弱い所では大きな地震が起こりやすいことを忘れてはなりません。
地震国に暮らす私たちはいつでもどこでも地震に対して備えておくことが必要なのです。