毎年、夏から秋にかけて、全国でスズメバチに刺される被害が急増します。これは、8月下旬から10月下旬にかけてスズメバチの活動が活発になるためで、これからの時期は特に注意しなくてはなりません。
スズメバチの毒は危険なため、林などでキャンプをするときや山登りにでかけるときは、できるだけ被害にあわないように予防したいものです。では、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
スズメバチは黒い色に対して激しく攻撃してきます。そのため、黒い服は避けることが重要で、同様の理由で黒い髪も危険です。頭には白や黄色など、明るめの帽子をかぶりましょう。
また、スズメバチは横に急に動くものに反応しやすいため、急な動きはしないようにしましょう。スズメバチの姿や巣を見つけても、手で払ったり、体の向きを即座に変えないようにし、静かに後ろに下がりましょう。
さらに、においにも敏感なので、香水はつけないようにしましょう。
このように、黒いものを身につけている人、急な動きをする人、香水をつけている人はスズメバチに刺されやすいといえます。
ちなみに、スズメバチは人家の壁のすき間にも巣を作ることがあります。スズメバチの特性を知ったうえで、これからの季節はスズメバチに刺されないように注意して下さい。
お天気豆知識(2025年08月21日(木))


いくらスズメバチに注意しても運悪く刺されてしまうことがあります。もし刺されてしまったら、あわてずに次の行動をとることが大事です。
スズメバチは刺すと同時に仲間を呼び寄せる物質を出すので、複数のハチに刺されてしまわないよう、すぐに巣から離れましょう。
そして、巣から十分に離れたら傷口をきれいな水でよく洗い流してください。スズメバチの毒は水に溶けやすいため、洗い流すことで毒を薄める効果があります。また水で冷やすことで刺された部分の血管が収縮し、毒が血管中に吸収されにくくなります。
十分に洗浄した後は、炎症やかゆみを抑える効果のある抗ヒスタミンや副腎皮質ホルモンの配合された軟こうを塗ってください。ちなみに、アンモニア水がいいと言われてきましたが、現在、効果がないことがわかっています。
ここまで処置できたら後は早めに病院へ行きましょう。スズメバチの毒はアレルギー反応を起こすことがあり、命を落とす人もいます。念のために医師の診察を受けておいた方が安心です。