サンゴ礁が広がる南の島へいくと、普段の海の風景とは違い、砂浜の白さと青々とした海の色に誰もが見とれてしまうのではないでしょうか。
私達が見慣れている海の砂は、川から運び込まれたものです。山から川へ運ばれた岩石は、下流に流される途中で砕かれて細かい砂となります。そして、河口から海に出た細かい砂が波に打ち上げられて浜に堆積し、砂浜を作るのです。
一方、石垣島などで見られる白い砂は、島の周辺にあるサンゴや貝殻でできたものです。海中のサンゴや貝殻は、波で摩耗されたり、生物に食べられたりして細かくなり、やがて波に打ち上げられます。
これが南国特有の白い砂浜を作っているのです。
この白い砂があることで、海の色は一層ひきたち、訪れる人々は日常の生活では感じられない、格別なリゾート気分を味わうことができるのです。
お天気豆知識(2025年08月18日(月))


サンゴ礁が広がる南国の白い砂浜で、星の形をした砂を見つけたことはありますか。それは、幸運を招く「星砂」として知られていて、瓶詰めにされた星砂は旅先の思い出として沖縄では定番のお土産です。
普通の砂とは違った形をしている星砂の正体は、実は、単細胞生物の死がいです。その生物は、生きているときも星の形をしていることから「ホシズナ」と呼ばれています。
ホシズナは、西太平洋のサンゴ礁だけに生息し、水深5メートルより浅いところで海中に浮遊したり、海底の海藻などに付着して生活しています。ホシズナの寿命は、1.5年と推定されており、死んだ後は星形の石灰質の殻だけが残り、それが波によって打ち上げられて砂粒となります。
量の違いはありますが、先島諸島であればどこの砂浜でも星砂を見つけることができます。中でも竹富島(たけとみじま)や与那国島(よなぐにじま)の海岸は有名で、星砂を目当てに多くの観光客が訪れます。
この夏、白い砂浜の広がる南の島に行くのであれば、ぜひ、この小さな星砂にも目をむけてはいかがでしょうか。