全国各地の海水浴場は本格的な海水浴シーズンです。ただ、海はプールとは違って、潮の流れがあります。
海で泳いでいて、知らぬ間に沖に流されてしまった経験はありませんか。これは、海岸から沖に向かう流れがあるからなのです。
岸に打ち寄せた波が行き場をなくして平行に流れ、そこで違う方向からの流れとぶつかり、沖へ流れて行くのです。離岸流は波が見つけた沖への帰り道なので流れが速く、流されるととても危険です。
もし離岸流に流されてしまった時は、岸に向かって泳いで行くことはできません。離岸流はオリンピック選手でも逆らえないほどの速い流れなので、前に進めず体力を消耗してしまいます。このため岸と平行に泳いで、離岸流から脱出することです。
離岸流の幅は10メートルから30メートルくらいですから落ち着いて平行に泳ぎ、脱出しましょう。泳ぎに自信のない人は、すぐライフセーバーなど監視員に向かって両手を振って助けを求めて下さい。
お天気豆知識(2025年08月01日(金))


離岸流は、海岸が太平洋や日本海に面しているところや遠浅で海岸線が長いところ、波が海岸に直角に入るところ、この3つの条件を満たした場所で起こりやすくなっています。
このような海岸では、離岸流の場所を見つけることが大切です。チェックポイントは、波打ち際が凸凹していて、特に凹んでいるところです。凹んでいるところは離岸流が起きている可能性が高いので要注意です。
また、波頭が少ないなど、他の場所と波の形が違うところも離岸流が発生している可能性があります。
さらに、海岸付近にゴミがたまっている場所にも注意が必要です。海岸まで打ち寄せた波が集まって、ここが離岸流のスタート地点になっています。
離岸流は見えない流れですから、泳ぐ前に離岸流の場所をチェックして近づかないようにしましょう。