つめとは、皮膚が角質化して硬くなったもので、ケラチンというたんぱく質がその成分です。
普段はその役割についてあまり意識することはありませんが、つめには、人間が生活していく上で欠かせない重要な役割があります。その最も重要な役割は指先を守ることです。硬いつめは敏感な器官が集中している指先を保護し、外部からの衝撃や刺激から守っています。
また、物をつかむ時や歩く時に力のバランスをとるためにもつめは重要です。手の指はつめがあることで力の入れ加減が調節できるので、文字を書いたりなど細かい作業が可能となります。そして足はつめがあることでつま先に力が入り、きちんと立って歩くことができます。
このほかに、つめは体の栄養状態を知るバロメーターという役目もあります。例えばつめに横溝ができた場合は、血液の循環が悪い可能性があります。また、つめを伸ばすとすぐ割れてしまうのは、たんぱく質の不足が考えられます。
このように普段何気なく手入れをしているつめですが、私たちの行動を助ける大切な存在なのです。
お天気豆知識(2025年06月25日(水))


つめはほとんどの動物にも人間同様についています。動物のつめの形は大きく分けて3つあり、それぞれに用途が違います。
例えば、サルやゴリラ、そして人間のつめに代表される平爪(ひらづめ)は、物をつかみやすい形をしています。
また、ウマやウシなどが持つ蹄(ひづめ)は、大型の草食動物に多く、これは肉食獣から逃れるため速く走る時、衝撃を吸収するクッションのような役割をしています。
そして、ネコなどが持つのが鉤爪(かぎづめ)です。鉤爪は獲物を捕まえ、その肉を引き裂くために鋭い形をしています。とくに陸上を走る動物の中で最も速いチーターのつめは、地面を蹴る力を高めています。
このように動物達のつめの形は様々で、それぞれの環境や生活に適した役割をもっているのです。