6月21日は二十四節気のひとつ「夏至」です。北半球ではこのころ、昼の時間が最も長くなり、夜の時間が最も短くなります。
昼の長さは太陽の高さで決まり、夏至の日は太陽が空の最も高いところを通ります。太陽が空の高いところを通過すると、それだけ時間がかかるため、昼が長くなるのです。
このころは緯度が高ければ高いほど、日の出は早くなります。夏至の日の日の出の時刻は、那覇では5時38分、東京は4時25分、札幌は3時55分です。
また、日の出前や日の入り後の空が、うす明るい状態を「薄明(はくめい)」といい、灯火なしでも野外で活動することができる「市民薄明」、海面と空との境が見分けられる「航海薄明」、空の明るさが星明かりより明るい「天文薄明」に分けられます。
夏至のころは高緯度の地域ほど薄明が長くなり、たとえば札幌では午前1時半ごろから天文薄明が始まり、気づかない程度ですがわずかに明るくなりだします。そして日の入り後、完全に真っ暗になるのは、午後9時半ごろです。
このように北にいくほど外で活動できる時間が長くなり、得した気分を味わえるかもしれません。
お天気豆知識(2025年06月20日(金))


夏至は、北半球では1年の中で最も昼の時間が長くなるころです。
夏至の日は、太陽が真南に来た時の高度(南中高度)が最も高くなるため、太陽が真南にくるころに地面に映った影の長さは1年で最も短くなります。夏至の日の正午の影の長さを地域で比べてみると、身長が160センチの人の場合、札幌は58センチ、東京は34センチ、那覇はわずか8センチです。
一方、1年のなかで最も太陽高度が低い冬至(今年は12月22日)の正午の影の長さは、札幌で377センチ、東京は266センチ、那覇は190センチまで長くなります。
つまり冬至の影と比べると、夏至の影は、札幌で約6分の1、東京で約8分の1、那覇では23分の1も短くなるのです。影踏みをして遊ぶなら、夏至のころは冬に比べて難しいといえるでしょう。
影の長さを見て季節の移り変わりを実感してみてはいかがでしょうか。