風呂場や台所は普段から手入れを心がけている人も多いと思いますが、カビが発生しやすい意外な場所として、洗濯機があります。現在、洗濯機は洗濯と脱水を1つの洗濯機で行える全自動型が主流になっていますが、全自動洗濯機にはカビが多く発生しやすいのです。
全自動洗濯機の洗濯槽は二重構造になっていて、洗濯の際は外側の槽(洗濯槽)まで水を満たします。脱水の際は内側の槽(脱水槽)だけが回転し、水分をとばします。このため、洗濯・脱水が終わったあとでも、槽と槽の間にわずかな水分が残ってしまいます。カビはこの部分に発生するのです。
カビが発生した洗濯機では、すすぎの水にもカビの胞子が放出されることになります。洗濯槽のカビの胞子は一度にすべてが放出されるのではなく、洗濯する度に少しずつ洗濯水の中に出ていきます。
衣服にも当然カビが付着するので、洗濯槽のカビはアレルギー性皮膚炎などの原因となる可能性があります。さらに、カビのついた服を再び洗濯機で洗うと、洗濯機の中でカビが放出され、悪循環となります。
洗濯機のカビは脱水槽の裏側という目に見えない場所に発生し、衣服まで汚染して健康を損ねることもあるので、梅雨の時期に限らず注意しておかなければなりません。
お天気豆知識(2025年06月18日(水))


洗濯機のカビは洗濯槽と脱水槽の間という目に見えないところに発生するため、除去が難しいものです。しかしちょっとした工夫でカビの繁殖を減らすことができます。
洗濯する際は、35度から40度のお湯に酸素系漂白剤を加えると殺菌効果が出ます。風呂上がりの残り湯を利用すれば、カビ対策だけでなく節水にもなります。そして、カビを防ぐためには洗濯槽と脱水槽の間を乾燥させることが重要なので、洗濯機を使用していない間はふたを開けておくといいでしょう。
洗濯機を置いている場所が室内の場合は、窓やドアを開けて風通しをよくして乾燥させると一層カビ対策に効果的です。洗濯機の利用頻度が高いほど洗濯槽のカビが発生する量も多くなる傾向にあります。
洗濯する機会が多い家庭では特にこれらのカビ対策を行い、梅雨の時期を乗り切ってみてはどうでしょうか。