憂うつな長雨のシーズンを迎え、晴れてほしいと願うことも多くなるでしょう。そんなときこそ、てるてるぼうずの出番です。
てるてるぼうずは古くから伝えられてきた天気の願かけで、そもそもの起源は、中国の掃晴娘(サオチンニャン)人形だと言われています。
これは、女の子をかたどった白い紙に赤と緑の着物を着せ、稲の穂でつくったほうきを持たせた人形で、そのほうきで雲を払って青空をもたらしてくれるよう、軒につるして祈ったのです。この風習が日本に伝わり、庶民に広がって、てるてるぼうずがうまれたといわれています。
ちなみに、てるてるぼうずは晴れの天気を願ってつくる場合が多いのですが、晴れを願う時は白いてるてるぼうず、雨を願うときは黒いてるてるぼうずというように、色による使い分けがあるそうです。
最近では、雨が降ってほしい時はてるてるぼうずを逆さまにしてつるす場合もあるようです。
お天気豆知識(2025年06月11日(水))


外出の予定があって翌日にどうしても晴れてほしい時、「てるてるぼうず」を利用してみてはどうでしょう。
てるてるぼうずの作り方は非常に簡単で、布の中央に紙や布を丸めたもの、またはピンポン玉などをおいて包みこみ、それをひもで縛ればできあがりです。
江戸時代の書物には、てるてるぼうずは顔を描かずのっぺらぼうでつるし、晴れてほしいという願いがかなった後に目鼻を描く、とあります。
片方の目玉に願い事を念じて描き入れ、願い事がかなったらもう片方の目玉を描き入れて供養するだるまの場合と似ていますね。
また、目鼻を描いた後はお酒を供え、川へ流して供養したともいわれています。ちなみに童謡「てるてるぼうず」では、天気を晴れにしてくれたなら、てるてるぼうずに金の鈴をつけてあげることになっています。