梅雨のシーズンは梅の収穫期でもあり、これから産地では本格的な梅干し作りが始まりますが、梅干しと一緒に漬ける赤ジソもこれからの時期が旬となります。
シソは日本を含むアジアの温帯地方で広く栽培されていて、主な種類には、青ジソと赤ジソがあります。
青ジソは別名「大葉(おおば)」と呼ばれる葉の両面が青緑色のもので、一年を通して出回っています。一方、赤ジソは両面が赤紫色をしているシソで、多くは梅とともに漬けられるため、梅の収穫期に合わせてこれから8月にかけて収穫されます。
そのほか、葉が縮れている縮緬(ちりめん)ジソや、表が緑色で裏が紫色の片面(かためん)ジソなどもあります。
シソは独特の香りを持ったハーブの一種で、ラベンダーやミント、ローズマリー、バジリコといったハーブもシソ科の植物です。
シソが刺身に添えられたり、梅干しとともに漬けられるのは、味や香りだけではなくその香りが持つ防腐効果もあるからです。食中毒に注意が必要になるこれからの時期は、シソを使った料理を作ってみてはいかがでしょうか。
お天気豆知識(2025年05月26日(月))


シソの主な種類には青ジソと赤ジソがありますが、それぞれどのように利用されているのでしょうか。
青ジソは「葉ジソ」として葉の状態で刺身などに添えて食べられることがほとんどですが、成長の段階に応じて、それ以外の部分も食用にされています。
種をまいてから30日から40日後、葉が十分に開く前のまだ小さいものは「芽ジソ」、さらに成長してつぼみの開きはじめたものは「穂ジソ」といいますが、そのどちらも刺身のつまやお吸い物などに入れて食べられます。
また「穂ジソ」からさらに時期が進んで収穫される「シソの実」も和え物やつくだ煮に入れて食べることができます。
一方、赤ジソには「シソニン」と呼ばれる色素が含まれているため、主に梅干しやしば漬けといった漬け物の着色に利用されています。また、色素のシソニンだけを人工的に抽出して、シロップやシャーベット、ガムなどの着色料にも用いられています。
このように、シソの利用法には青ジソと赤ジソとでそれぞれの特徴があるのです。