大そうじという言葉を聞くと、年の瀬迫る年末に行うことと思う人は多いのではないでしょうか。年末の大そうじは、一年の締めくくりとして、そして新年をすがすがしく迎えるために行います。しかし、天気の条件からみると、大そうじに最適なのは5月なのです。
まず、5月は晴れの日が比較的続きやすいという特徴があります。例年、本州では6月上旬ごろから梅雨に入り、曇りや雨の日が多くなるので、晴天に恵まれる5月は大そうじのチャンスといえるでしょう。晴れて気温も上がれば、水を使っても苦になりません。
つぎに、5月は晴天の日が続くため、湿度も低くなります。大そうじの時のやっかいな事柄としてカビ退治が挙げられますが、カビの胞子は5月ごろから家の中で生長をはじめます。カビは胞子から菌糸と呼ばれるものを発芽させて繁殖していきます。私たちがカビを目で見ることができるのは、胞子が十分に育った後の姿なのです。よって、カビがわずかに発生して目に見えるか見えないかの時に退治してしまうのがよいでしょう。
そして、5月になるとスギやヒノキの花粉の飛散も終息し、中国の黄土地帯で巻き上げられた砂ぼこりが上空の風に乗って日本にやってくる「黄砂」と呼ばれる現象も減ります。せっかく干した布団やカーテンに花粉や黄砂がつく心配も減るので、乾きが遅い洗濯物をこの機会に洗ってみるのもいいかもしれません。
じめじめした梅雨を前に、そうじをしてみてはいかがでしょうか。
お天気豆知識(2025年05月10日(土))


梅雨になり曇りや雨の日が増えると、なかなか大そうじをする機会に恵まれません。梅雨に入ると湿気が増え、家の中のカビが一気に繁殖するので、その前に大そうじをしてみてはいかがでしょうか。
まず、窓を開けて換気をしましょう。押入れやクローゼットの中は扉を開け、収納しているものを中から取り出して空気を入れかえましょう。風が通りにくい場所は、扇風機などを使って風通しをよくします。
また、湿度の低い梅雨前の5月は壁紙の補修にも適しています。壁紙がはがれたときには酢酸ビニール系接着剤で貼りなおします。部屋の雰囲気を変えてみたい方は壁紙全体を張り替えるのもいいでしょう。
壁の塗装を行いたい場合も乾きが早いこの時期がおすすめです。塗料を使用する際はにおいがこもらないよう、換気に注意してください。
最後に、畳を長持ちさせるためにも年に2回ほど干し、畳の湿気をとりのぞきましょう。干す時は畳が変色しないよう裏側を日光にあてます。干す場所がない場合は、畳を少し持ち上げ、空き缶などで支えて風を通すだけでも効果があります。
このように、普段目の届かない湿気がたまりやすい場所を大そうじして、じめじめした梅雨に備えたいものです。