5月5日は二十四節気のひとつ、立夏(りっか)です。暦の上では、この日から夏になります。このころ山野では新緑が目立ちはじめ、風もさわやかになって、いよいよ夏の気配が感じられるようになります。
夏の季語に「風薫る」や「風の香(かぜのか)」という言葉があるように、新緑の上を渡る夏の南風は草花の香りを含んでいるため、「薫風(くんぷう)」ともよばれています。
春、まばゆいくらいの明るい景色に吹く「風光る」とよばれた風は、夏になって草花のにおいを含み、薫るようになるのです。
これからは北海道でも花々の咲く季節となり、沖縄では一足早く梅雨の季節を迎えます。
一口に初夏と言っても地域によってその表情はさまざまですが、どこの地域も7月下旬から8月上旬にむかって気温は徐々に上がっていき、暑い夏を迎えることになるでしょう。
お天気豆知識(2025年05月04日(日))


冬の間閉ざされていた山も雪がとけて観光シーズンに入る所が多くなっています。
中央アルプスや北日本の山々では雪解けが進み、春らしくなってきました。
雪どけとともに春を告げる花のひとつにミズバショウがあります。ミズバショウはサトイモ科の大型多年草で、春に花を咲かせます。
ミズバショウの花の色はと聞かれると、白色と答えてしまいそうですが、白い部分は花びらではなく葉が変形したものです。この部分は、仏様の後ろの炎に似ていることから、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれます。
では、本物の花はどこにあるのでしょうか。仏炎苞の中央にある花序(かじょ)と呼ばれる円柱状の部分の表面に小さくたくさんついているものが花なのです。
ミズバショウの花の時期がおわると、今度は緑の葉が繁り、大きい物は長さ1メートルにも達します。この大きな葉がバショウの葉に似ていることからミズバショウという名前がついたと言われています。