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お天気豆知識(2025年04月12日(土))

陽炎(かげろう)
陽炎(かげろう)

4月になって季節はいっそう春めき、日ざしにも強さが感じられるようになりました。これからの時期、よく晴れた日には、地面近くのものが揺らめいて見える「陽炎(かげろう)」という現象を目にすることがあります。
日ざしによって地面が十分に熱せられると、地面付近の空気も暖められます。暖められた空気は軽くなるため上昇し、空気の密度や流れが複雑に変化します。そのため、そこを通過する光は複雑に屈折し、景色が揺らいで見えるのです。
また、雨上がりに強い日ざしを受けた地面から立ち上る水蒸気によっても、光が屈折して陽炎(かげろう)が見られることがあります。
陽炎(かげろう)があらわれはじめるのが今からの季節であることから、春の季語になっています。
これから夏に向かって日ざしが強くなるに従い、陽炎(かげろう)は頻繁に見られるようになるでしょう。

かげろう
かげろう

日ざしが強い日に地面近くの景色が揺らめいて見える現象は「陽炎(かげろう)」と呼ばれ、春の季語になっています。
実は、このほかにも「かげろう」と呼ばれる季語があります。「遊糸(ゆうし)」がそのひとつで、別名「かげろう」と呼ばれます。
「遊糸」とは、小さなクモが銀色に輝く糸をのばして空中を移動する現象のことです。早春や晩秋のころに見られ、春の季語となっています。
また、輝く羽を持つトンボも、昔は「蜉蝣(かげろう)」と呼ばれていました。これは秋の季語になっています。
これら「かげろう」と呼ばれる季語は、どれもきらきら光るという理由からそう呼ばれるようになったものです。「かげろう」には、景色が揺らいで見える現象のほかにも様々なものがあるのですね。

過去のお天気豆知識

空のスポーツ2025年06月05日(木)
芒種2025年06月04日(水)
傘の部分の名称2025年06月03日(火)
梅雨2025年06月02日(月)
火砕流2025年06月01日(日)
水無月(みなづき)2025年05月31日(土)

各地の天気

お天気豆知識

空のスポーツ

空のスポーツ

本格的な夏を迎える前のこの時期は蒸し暑く過ごしにくい日が続きます。こんな季節には、爽快な空のスポーツに挑戦してみるというのはいかがでしょうか。パラグライダーやハンググライダーという名前を聞いたことがある方は多いことでしょう。実はこれらのスポーツは、冬にスキー場として使われている山などで夏に行われています。パラグライダーはパラシュートのようなものを使って飛ぶスポーツです。斜面を駆け下りて正面から風を受けることによって、パラシュートにあたる部分がひらき、頭上で大きく膨らみます。そのとき坂を勢い良く下っているので、それにつり上げられるかっこうになって足が自然に斜面から離れ、浮かび上がることが出来ます。ハンググライダーもパラグライダーと同じような方法で飛びますが、大きな翼のような機体を背負うようにして飛ぶため、その格好は鳥のイメージにぴったりです。空のスポーツはふだん見ることのない自然の表情に出会うことができ、鳥のような自由さを与えてくれるものなのです。

芒種

芒種

6月5日は二十四節気のひとつ「芒種(ぼうしゅ)」です。芒種の「芒」とは、穀物の先端の細い毛のことで、「のぎ」と読みます。このころ、芒のある稲や麦などの穀物の種をまくことから芒種といわれています。また、この時期は梅雨を代表する花であるアジサイが咲き始めます。現在では白やピンク、赤などさまざまな色のアジサイがあり、その品種は500種類におよびます。アジサイの色は土壌の性質によって左右されます。土壌が酸性の場合は青色系が、アルカリ性だと紅色系が発色しやすくなります。日本はアジサイの原産地であり、土壌は酸性であったため、古来のアジサイは青色でした。この青いアジサイが18世紀終わりごろにヨーロッパに渡り、ヨーロッパのアルカリ性の土壌で赤っぽい色のアジサイが生まれました。その後、さらなる品種改良の結果、色とりどりのアジサイが生み出されたのです。色鮮やかで華やかなアジサイが雨の日に彩りをそえてくれるでしょう。

傘の部分の名称

傘の部分の名称

6月といえば雨の月です。雨の季節に活躍するものといえば、傘でしょう。傘の歴史をひもとくと、ヨーロッパでは「日傘」から始まった一方、降水量の多い日本では、箕(みの)や菅笠(すげがさ)に変わる「雨傘」として江戸時代から普及し始めました。今では年間1億本以上もの傘が消費されていて、私たち日本人にとって傘はとても身近な存在ですが、傘のそれぞれの部分の名称については意外と知らないものです。例えば、傘をさした時に上につきだした部分は「石突き(いしづき)」といいます。これは傘を閉じた状態の時に地面の石を突くことからそう呼ばれます。石突きを取り囲む布地の部分は、菊の花の形をしているため「菊座(きくざ)」といいます。また、傘の骨の先にある部分は「露先(つゆさき)」といい、これは傘をさした時に雨粒が露となってこの先端部分から落ちることからついた名称です。閉じた傘を広げるときに押す部分は「下(した)はじき」です。下はじきの由来は、指で押したときにはじくように戻ることからこう呼ばれるようになりました。なにげなく使っている傘にもこのような名前がそれぞれにつけられているのです。