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お天気豆知識(2025年04月12日(土))

陽炎(かげろう)
陽炎(かげろう)

4月になって季節はいっそう春めき、日ざしにも強さが感じられるようになりました。これからの時期、よく晴れた日には、地面近くのものが揺らめいて見える「陽炎(かげろう)」という現象を目にすることがあります。
日ざしによって地面が十分に熱せられると、地面付近の空気も暖められます。暖められた空気は軽くなるため上昇し、空気の密度や流れが複雑に変化します。そのため、そこを通過する光は複雑に屈折し、景色が揺らいで見えるのです。
また、雨上がりに強い日ざしを受けた地面から立ち上る水蒸気によっても、光が屈折して陽炎(かげろう)が見られることがあります。
陽炎(かげろう)があらわれはじめるのが今からの季節であることから、春の季語になっています。
これから夏に向かって日ざしが強くなるに従い、陽炎(かげろう)は頻繁に見られるようになるでしょう。

かげろう
かげろう

日ざしが強い日に地面近くの景色が揺らめいて見える現象は「陽炎(かげろう)」と呼ばれ、春の季語になっています。
実は、このほかにも「かげろう」と呼ばれる季語があります。「遊糸(ゆうし)」がそのひとつで、別名「かげろう」と呼ばれます。
「遊糸」とは、小さなクモが銀色に輝く糸をのばして空中を移動する現象のことです。早春や晩秋のころに見られ、春の季語となっています。
また、輝く羽を持つトンボも、昔は「蜉蝣(かげろう)」と呼ばれていました。これは秋の季語になっています。
これら「かげろう」と呼ばれる季語は、どれもきらきら光るという理由からそう呼ばれるようになったものです。「かげろう」には、景色が揺らいで見える現象のほかにも様々なものがあるのですね。

過去のお天気豆知識

みなみじゅうじ座2025年04月18日(金)
お茶の種類2025年04月17日(木)
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旬の食材・ふき2025年04月14日(月)
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お天気豆知識

みなみじゅうじ座

みなみじゅうじ座

星座にあまり詳しくない方も「南十字星」の名前は聞き覚えがあるのではないでしょうか。南十字星は4つの星からなる星座でみなみじゅうじ座のことです。みなみじゅうじ座は、見かけ上の大きさが全天で最も小さい星座です。それなのに、1等星を2つももっているのです。1つの星座の中に1等星以上の明るい星を複数持つ星座は、オリオン座、ケンタウルス座、そしてみなみじゅうじ座と、全部で88ある星座の中でわずか3つしかないことからも明るく輝く星座ということが想像できるでしょう。このようにみなみじゅうじ座は、明るい星が小さくまとまっているため、わかりやすく、見つけやすい星座なのです。みなみじゅうじ座は、そのほかにも南の方角を知る目安となります。北半球では北の方向を示す北極星が航海の手がかりとなりますが、南半球には同様の常に真南を示す目立った星がありません。十字架の長い方を4.5倍のばした場所が、ちょうど天の南極にあたり、真南になるので船乗りにとって重要な星座だったのです。みなみじゅうじ座が見える地方に旅行することがあれば、是非探してみてはいかがでしょう。

お茶の種類

お茶の種類

仕事や勉強の後に飲む一杯のお茶は、これまでの張りつめていた気持ちをリラックスさせてくれてたいへん良いものです。また、お茶を囲んだ語らいのひとときは、お茶の香りなども手伝って和んだ雰囲気にさせてくれます。私たち日本人がよく飲み、馴染みのあるお茶と言えば緑茶、ウーロン茶そして紅茶があります。一見すると全く異なるこれらのお茶は、実は同じ「チャ」の木(学名、カメリア・シネンシス)から作られたものであることをご存じでしょうか。同じお茶の木からできる3つの種類のお茶は、それぞれの茶葉における製法の違いによって作られます。お茶の葉は、摘み取ってそのままにしておくと発酵によってすぐにしおれてしまいます。そこで、未発酵のまま蒸気で蒸し、茶葉の発酵を抑えたものが緑茶になります。緑茶の葉が緑色をしているのは発酵していないからです。また、ウーロン茶は、茶葉を揺すったり混ぜたりして発酵を緩やかに促し、途中で発酵を止めて作られます。そして、葉を完全にしおれるまで発酵させたものが紅茶になります。紅茶が褐色に変化するのは、この発酵が進んだことによります。同じ茶葉でも加工の違いで色や香り、味まで変わるとは不思議ですね。

竹の皮は

竹の皮は

タケノコのおいしい季節がやってきました。タケノコはたくさんの皮に包まれており、その中から真っ白な身を取りだして煮物などにして春を味わいます。タケノコがおいしいのは土から顔を出したか出さないかくらいの時で、成長して大きくなってしまうと食べるのに適さなくなります。しかし成長した竹は、昔の人々にとって生活になくてはならないものでした。竹細工の家具や垣根、また器としても利用してきたのです。また、タケノコが成長するときにはがれ落ちるウロコのような竹の皮も重宝されてきました。竹の皮は、雨や日差しを除ける笠や草履などに加工され、江戸文化の錦絵などの版画を擦るときに使う「バレン」としても使われてきたのです。そして忘れてならないのは包装紙としての役目です。今ではほとんどありませんが、昭和30年代頃までは肉屋でお肉を包むときは竹の皮を使っていました。竹の皮の内側はすべすべしているので、お肉が皮についてしまうことはありません。また、乾燥しにくく変色もしにくいため、食べ物を包むのにとても適しているのです。このように竹の皮は、天然の包装紙として利用されてきたのです。