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お天気豆知識(2025年04月12日(土))

陽炎(かげろう)
陽炎(かげろう)

4月になって季節はいっそう春めき、日ざしにも強さが感じられるようになりました。これからの時期、よく晴れた日には、地面近くのものが揺らめいて見える「陽炎(かげろう)」という現象を目にすることがあります。
日ざしによって地面が十分に熱せられると、地面付近の空気も暖められます。暖められた空気は軽くなるため上昇し、空気の密度や流れが複雑に変化します。そのため、そこを通過する光は複雑に屈折し、景色が揺らいで見えるのです。
また、雨上がりに強い日ざしを受けた地面から立ち上る水蒸気によっても、光が屈折して陽炎(かげろう)が見られることがあります。
陽炎(かげろう)があらわれはじめるのが今からの季節であることから、春の季語になっています。
これから夏に向かって日ざしが強くなるに従い、陽炎(かげろう)は頻繁に見られるようになるでしょう。

かげろう
かげろう

日ざしが強い日に地面近くの景色が揺らめいて見える現象は「陽炎(かげろう)」と呼ばれ、春の季語になっています。
実は、このほかにも「かげろう」と呼ばれる季語があります。「遊糸(ゆうし)」がそのひとつで、別名「かげろう」と呼ばれます。
「遊糸」とは、小さなクモが銀色に輝く糸をのばして空中を移動する現象のことです。早春や晩秋のころに見られ、春の季語となっています。
また、輝く羽を持つトンボも、昔は「蜉蝣(かげろう)」と呼ばれていました。これは秋の季語になっています。
これら「かげろう」と呼ばれる季語は、どれもきらきら光るという理由からそう呼ばれるようになったものです。「かげろう」には、景色が揺らいで見える現象のほかにも様々なものがあるのですね。

過去のお天気豆知識

ウミガメの産卵2025年08月12日(火)
高山植物2025年08月11日(月)
パパイヤ2025年08月10日(日)
熱帯低気圧と台風2025年08月09日(土)
うねりとは2025年08月08日(金)
太平洋高気圧2025年08月07日(木)

各地の天気

お天気豆知識

ウミガメの産卵

ウミガメの産卵

夏の夜の浜辺で、ウミガメが懸命に産卵している光景をテレビなどで見たことのある人は、多いのではないでしょうか。ウミガメとは、海洋に生息するカメの総称です。世界に7種類いるウミガメのうち、日本でも見ることができるのは、アカウミガメ・アオウミガメ・タイマイ・オサガメ・ヒメウミガメの5種類です。なかでもアカウミガメは、4月から8月ごろにかけて、関東より南の太平洋沿岸や南西諸島の砂浜に産卵のため上陸します。アカウミガメは深さ約50センチほどの穴を掘った後、約1時間ほどかけて、平均120個の卵を産みます。そして産卵から約60日後、穴の中でふ化した子ガメが地上にはい出て、一生の住みかとする海へと向かいます。ちなみに、産卵中のウミガメは、涙を流しているように見えますが、実は涙ではありません。目の上にある塩類腺(えんるいせん)から食べ物と一緒に飲み込んだ余分な塩分を排出しているのです。8月は場所によって産卵の時期を迎えていますが、同時に卵がふ化する時期でもあります。産卵やふ化に立ち会う場合には、親ガメや子ガメを刺激せず、静かに様子を見守るようにしましょう。

高山植物

高山植物

標高の高い山では、登るにつれて樹木の数がだんだん減ってきます。高山の岩場や砂利の上では、必死にはりついている植物を見ることができます。そんな「高山植物」に出会えることが登山の魅力のひとつと言えるでしょう。高山植物が育つ山地は、気温が低く常に強風が吹きつけます。また、土壌の水分が乏しいため、植物にとってかなり過酷な環境です。このような厳しい環境に、高山植物はどのようにして適応しているのでしょうか。一般に、高山植物は草丈が低く、とてもしなやかな茎や枝を持っているので、高い山に直接吹き付ける強風にも耐えることができます。また、深く広がるがっちりとした根を持っていることも特徴のひとつです。根を発達させることで、乾燥した斜面でも水分を効率よく吸収することができるのです。このように、高山植物は、私たちが普段目にする草花が育つことのできない、厳しい環境の下で、自分自身の姿を順応させて力強く生きているのです。

パパイヤ

パパイヤ

パパイヤは熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されている果物で、高さ約8メートルにもなる木の上に密集して実ります。日本でも亜熱帯に属する沖縄地方や小笠原地方で生産されています。よく熟れた果実はとても甘くて、南国フルーツ独特の風味と香りを持っています。パパイヤの果実は甘いだけではなく、パパイヤならではの「パパイン」というたんぱく質分解酵素を含んでいるのが特徴です。特に成熟する前の青いパパイヤにはこのパパインが多量に含まれていて、体内でたんぱく質の消化・吸収を助ける働きをします。体力回復や肝臓障害、にも効果があると言われているほど、パパインはすぐれた酵素なのです。日本では成熟した黄色いパパイヤをフルーツとして食べることがほとんどですが、パパイヤの産地であるベトナムやタイなどの東南アジア、そして沖縄などでは、青いままのパパイヤを野菜として利用しています。パパイヤは、おいしさと栄養を兼ね備えた果物であり、野菜であるともいえるでしょう。