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お天気豆知識(2025年08月11日(月))

高山植物
高山植物

標高の高い山では、登るにつれて樹木の数がだんだん減ってきます。高山の岩場や砂利の上では、必死にはりついている植物を見ることができます。そんな「高山植物」に出会えることが登山の魅力のひとつと言えるでしょう。
高山植物が育つ山地は、気温が低く常に強風が吹きつけます。また、土壌の水分が乏しいため、植物にとってかなり過酷な環境です。
このような厳しい環境に、高山植物はどのようにして適応しているのでしょうか。
一般に、高山植物は草丈が低く、とてもしなやかな茎や枝を持っているので、高い山に直接吹き付ける強風にも耐えることができます。また、深く広がるがっちりとした根を持っていることも特徴のひとつです。根を発達させることで、乾燥した斜面でも水分を効率よく吸収することができるのです。
このように、高山植物は、私たちが普段目にする草花が育つことのできない、厳しい環境の下で、自分自身の姿を順応させて力強く生きているのです。

夏の高山植物
夏の高山植物

夏に高い山を登っていくと、突然あたり一面に「お花畑」が出現することがあります。この花々は高山植物で、厳しい環境に順応して生きている植物です。標高の高い山地では積雪期間が長いため、地上で生育できる期間は限られます。短い夏の間に、高山植物はいっせいに色鮮やかな花を咲かせ、登山者の目を楽しませてくれるのです。
全国で8月に見られる高山植物のうち、その地域にしか生息していないとされる固有種をいくつかあげてみました。
北海道・夕張岳(ゆうばりだけ)では、穂の形をした花を咲かせるユウバリソウがみられます。本州北部の早池峰山(はやちねさん)では、ハヤチネウスユキソウとナンブトウウチソウと呼ばれる花を見ることができます。ハヤチネウスユキソウはエーデルワイスに似た白い花として有名で、ナンブトウウチソウは薄紅色が特徴です。
また、本州中部の八ヶ岳(やつがたけ)の中腹では、小さな黄緑色をしたヤツガタケキンポウゲが花を咲かせます。山梨県の鳳凰山(ほうおうざん)では、下向きに咲くことが特徴的な青紫色のホウオウシャジンがみられ、鳳凰山のすぐ近くの北岳(きただけ)では、頂上付近で黄色のキタダケキンポウゲの姿を見ることができます。
そして、鹿児島県の屋久島(やくしま)でも高山植物を見ることができます。屋久島の山頂付近の岩のすき間にはこの時期ヤクシマリンドウが青紫色の花を咲かせます。
高山植物のピークは初夏のころですが、8月でもこれらの花を楽しむことができます。
最近では、花を摘み取ってしまう人が後をたたず、どの花も数を減らしています。毎年高山植物を目当てに足を運ぶ人はあとをたちませんが、貴重な花々を大切にしていきたいものですね。

過去のお天気豆知識

タラ2025年12月08日(月)
衣服の役割2025年12月07日(日)
大雪(たいせつ)2025年12月06日(土)
野沢菜2025年12月05日(金)
冬将軍2025年12月04日(木)
冬の季語2025年12月03日(水)

各地の天気

お天気豆知識

タラ

タラ

日本は四方を海に囲まれた島国で、私たちは昔から海の恩恵を豊富に受けています。とりわけ、食卓にのぼる魚たちは、その代表的な例と言えるでしょう。今が旬を迎えているものには、タラがあります。タラはその身が雪のように白く、また冬に旬を迎えることから漢字では「魚へん」に「雪」と書き、「鱈」の字をあてます。タラは鍋料理の具としても重宝され、煮込んだあとのだし汁もおいしく、「鱈ちりは後から食え」ということわざもあるほどです。また、お腹いっぱい食べることを「たらふくくう」と言いますが、この言葉には「鱈腹食う」という字を使うこともあります。これは、タラが食欲旺盛な魚で、そのお腹が大きく膨らんでいることに由来します。私たちの食文化は、言葉の文化にも通じる所があるのですね。

衣服の役割

衣服の役割

日ごとに寒さが増し、本格的な冬に近づいてきました。冬の寒さと上手につきあうためには、効率良く防寒をする工夫が大事です。寒いからといってただやみくもに重ね着をしても、風が吹くととたんに寒く感じたり、反対に服の中が蒸れて不快だったりとうまくいきません。快適で効率的な防寒をするには、肌着(インナー)、中間着(ミドラー)、外着(アウター)の役割を考える必要があります。肌着は皮膚に直接触れる衣服なので、衛生面からも汗をよく吸収し、かつ乾きやすい性質が求められます。中間着には高い保温性が必要で、空気の層をたっぷりと作ることのできるものが適しています。外着は防風性や防寒性、防水性が優れているものを選びます。周囲の寒さが体に伝わってこないような中綿でなおかつ、そで口やえり口などがしっかり詰まったものが望ましいでしょう。これらの機能がそろったものならば、最低3枚の重ね着で寒さをしのぐことができるのです。

大雪(たいせつ)

大雪(たいせつ)

12月7日は二十四節気のひとつ、大雪(たいせつ)です。11月22日の小雪(しょうせつ)からさらに寒さが深まり、日中の日差しも徐々に弱まってきます。このころから北日本や標高の高い地域はまとまった雪が降るようになり、それに合わせて続々とゲレンデもオープンしてきます。よく晴れた朝は鹿児島など南の地方でも、霜が見られるようになります。関東北部や岐阜、名古屋などでも、平年ですとこの頃から雪が降り始めます。これからは暖房が欠かせない季節ですね。