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お天気豆知識(2025年04月10日(木))

雪形・1
雪形・1

4月に入り、日増しに日差しも強まってきました。冬の間に雪の降り積もった山々でも、次第に雪解けが進んでいます。
この雪解けの速さには、その場所の地形が大きく関係して、雪のとけ具合によって、山肌には毎年同じような模様が浮かび上がる所があります。
このような雪によって作られた絵を「雪形(ゆきがた)」といいます。
雪形は、古くから農作業の目安として使われ、種をまくお爺さんの姿や農家を手伝う牛や馬など、農業に関する雪形がたくさん伝えられてきました。
長野県や新潟県などは地形が複雑で雪も多い地域です。これらの地域では、その年々によって気温や雪の量は大きく違ってくるため、一般的な農事暦を使うよりも、気温の変化とともに現れる雪形を田植えの準備などの目安としたほうが有効だったのです。

雪形・2
雪形・2

雪形は、雪のとけた山肌が黒い絵として見える「ネガ型」と白い雪が残って絵になる「ポジ型」があります。
例えば、新潟県の妙高山(みょうこうさん)では、「跳ね馬」と呼ばれる馬が跳ねたような姿が現れ、これは雪のない所が馬の形になっている「ネガ型」です。
一方、白馬乗鞍岳(はくばのりくらだけ)にはニワトリの雪形があり、こちらは「ポジ型」になります。また、中にはネガとポジの両方をあわせもつ雪形もあります。
雪形は古くから伝承されてきた雪国の生活の知恵で、最近では観光のひとつとしても有名になってきました。言い伝えにはない、新しい雪形の発見もたくさん報告されています。
皆さんも残雪の残る春の雪山を眺めて、自分だけの雪形を見つけてみてはいかがでしょうか。

過去のお天気豆知識

みなみじゅうじ座2025年04月18日(金)
お茶の種類2025年04月17日(木)
竹の皮は2025年04月16日(水)
フジの名所(国の天然記念物)2025年04月15日(火)
旬の食材・ふき2025年04月14日(月)
スカイダイビング2025年04月13日(日)

各地の天気

お天気豆知識

みなみじゅうじ座

みなみじゅうじ座

星座にあまり詳しくない方も「南十字星」の名前は聞き覚えがあるのではないでしょうか。南十字星は4つの星からなる星座でみなみじゅうじ座のことです。みなみじゅうじ座は、見かけ上の大きさが全天で最も小さい星座です。それなのに、1等星を2つももっているのです。1つの星座の中に1等星以上の明るい星を複数持つ星座は、オリオン座、ケンタウルス座、そしてみなみじゅうじ座と、全部で88ある星座の中でわずか3つしかないことからも明るく輝く星座ということが想像できるでしょう。このようにみなみじゅうじ座は、明るい星が小さくまとまっているため、わかりやすく、見つけやすい星座なのです。みなみじゅうじ座は、そのほかにも南の方角を知る目安となります。北半球では北の方向を示す北極星が航海の手がかりとなりますが、南半球には同様の常に真南を示す目立った星がありません。十字架の長い方を4.5倍のばした場所が、ちょうど天の南極にあたり、真南になるので船乗りにとって重要な星座だったのです。みなみじゅうじ座が見える地方に旅行することがあれば、是非探してみてはいかがでしょう。

お茶の種類

お茶の種類

仕事や勉強の後に飲む一杯のお茶は、これまでの張りつめていた気持ちをリラックスさせてくれてたいへん良いものです。また、お茶を囲んだ語らいのひとときは、お茶の香りなども手伝って和んだ雰囲気にさせてくれます。私たち日本人がよく飲み、馴染みのあるお茶と言えば緑茶、ウーロン茶そして紅茶があります。一見すると全く異なるこれらのお茶は、実は同じ「チャ」の木(学名、カメリア・シネンシス)から作られたものであることをご存じでしょうか。同じお茶の木からできる3つの種類のお茶は、それぞれの茶葉における製法の違いによって作られます。お茶の葉は、摘み取ってそのままにしておくと発酵によってすぐにしおれてしまいます。そこで、未発酵のまま蒸気で蒸し、茶葉の発酵を抑えたものが緑茶になります。緑茶の葉が緑色をしているのは発酵していないからです。また、ウーロン茶は、茶葉を揺すったり混ぜたりして発酵を緩やかに促し、途中で発酵を止めて作られます。そして、葉を完全にしおれるまで発酵させたものが紅茶になります。紅茶が褐色に変化するのは、この発酵が進んだことによります。同じ茶葉でも加工の違いで色や香り、味まで変わるとは不思議ですね。

竹の皮は

竹の皮は

タケノコのおいしい季節がやってきました。タケノコはたくさんの皮に包まれており、その中から真っ白な身を取りだして煮物などにして春を味わいます。タケノコがおいしいのは土から顔を出したか出さないかくらいの時で、成長して大きくなってしまうと食べるのに適さなくなります。しかし成長した竹は、昔の人々にとって生活になくてはならないものでした。竹細工の家具や垣根、また器としても利用してきたのです。また、タケノコが成長するときにはがれ落ちるウロコのような竹の皮も重宝されてきました。竹の皮は、雨や日差しを除ける笠や草履などに加工され、江戸文化の錦絵などの版画を擦るときに使う「バレン」としても使われてきたのです。そして忘れてならないのは包装紙としての役目です。今ではほとんどありませんが、昭和30年代頃までは肉屋でお肉を包むときは竹の皮を使っていました。竹の皮の内側はすべすべしているので、お肉が皮についてしまうことはありません。また、乾燥しにくく変色もしにくいため、食べ物を包むのにとても適しているのです。このように竹の皮は、天然の包装紙として利用されてきたのです。