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お天気豆知識(2025年01月23日(木))

流氷の観測
流氷の観測

大寒を過ぎ、一年でもっとも寒い時期になりました。
寒さがピークに達するこのころ、北海道のオホーツク海側には流氷が接岸するようになります。ここは世界の中でも、最も南の流氷が観測される地域として知られています。
1月下旬になると水平線の彼方に白い氷の塊が姿を現します。陸からはじめて流氷を確認した日を「流氷初日」と言います。
そして、流氷の大部分が接岸する「接岸初日」は2月上旬になります。このころからは船舶は航行できなくなります。
やがて3月中旬になると、流氷は沿岸から離れて視界に入る氷の量が半分くらいになり、「海明け」となります。
そして4月になるとさらに氷の量が減っていき、陸から最後に流氷を見た日を「流氷終日」と言います。

流氷と天気
流氷と天気

流氷がやってくるオホーツク海は、ほかの地域と違った特徴があります。
そのひとつは、オホーツク海側の地域は、1月よりも2月の方が寒くなることです。日本の多くの地域では、1月がもっとも気温が低くなる月なので特徴的といえるでしょう。
これは冬から早春にかけてオホーツク海に流氷がやってくることが理由の一つとして考えられています。また、流氷が出現している期間は、北よりの風が吹いた時でも雪が降りにくいということがあります。
通常、気圧配置が西高東低の冬型になっている時には、海からたくさんの水蒸気が補給されるため、陸地では雪が降ります。ところが、海が流氷で覆われている場合は、水蒸気が発生しないので、雪雲はできません。そのため、オホーツク海側の地域では北国でも雪が少ないのです。
海に漂う流氷が、空模様にも影響を及ぼしていたとは驚きですね。

過去のお天気豆知識

流氷の観測2025年01月23日(木)
温度の限界2025年01月22日(水)
海はなぜ凍りにくいか2025年01月21日(火)
ヒカンザクラ2025年01月20日(月)
大寒(だいかん)2025年01月19日(日)
液状化現象・12025年01月18日(土)

各地の天気

お天気豆知識

流氷の観測

流氷の観測

大寒を過ぎ、一年でもっとも寒い時期になりました。寒さがピークに達するこのころ、北海道のオホーツク海側には流氷が接岸するようになります。ここは世界の中でも、最も南の流氷が観測される地域として知られています。1月下旬になると水平線の彼方に白い氷の塊が姿を現します。陸からはじめて流氷を確認した日を「流氷初日」と言います。そして、流氷の大部分が接岸する「接岸初日」は2月上旬になります。このころからは船舶は航行できなくなります。やがて3月中旬になると、流氷は沿岸から離れて視界に入る氷の量が半分くらいになり、「海明け」となります。そして4月になるとさらに氷の量が減っていき、陸から最後に流氷を見た日を「流氷終日」と言います。

温度の限界

温度の限界

私たちのまわりにはたくさんの温度があり、生活に密接にかかわっています。例えば、天気予報で発表される予想気温は空気の温度、風邪をひいたときに測るのは体温です。人間の平熱は36度くらいですが、太陽の表面温度は約6000度もあります。このように温度は理論上、上限はないと考えられています。一方、下限は決まっており、その温度はマイナス273.15度です。この温度は、理論上では熱が全く存在しない状態で「絶対零度」と呼ばれています。過去に実験によって、絶対零度の世界を作り出そうとしましたが、実際にその温度にまで到達できたことはありません。それにしても、マイナス273.15度という世界は想像すらできませんね。

海はなぜ凍りにくいか

海はなぜ凍りにくいか

1月下旬となり、各地とも厳しい寒さとなっています。湖や池では表面が凍りついている所があったり、滝が凍りついている所もあります。また、あまり雪の降らない地域でも、雨の降った翌朝には水たまりにうっすら氷が張っているのを見たこともあるでしょう。一方で、海が凍っているのを目にした方は少ないのではないでしょうか。実際、海は湖や川と比べると凍りにくく、その大きな理由は、波や海流といった「流れ」があるためです。また、海は地球の表面の7割を占める広さ、それに深さがあるため、熱しにくく冷めにくい特徴があり、なかなか凍らないのです。さらに、ふつうの水は0度で凍りますが、海水は塩分を含んでいるため氷点下1.3度まで冷えないと凍り始めないことも関係していると考えられます。こうした理由以外にも、湖などの淡水と海水とでは温度が下がった時にそれぞれ違う性質を見せてくれます。