中国では昔から1月7日に「七日正月(なのかしょうがつ・なぬかしょうがつ)」として七草のかゆでお祝いをする習慣があり、日本には万葉集の時代に伝わりました。
これが1月7日に七草がゆを食べる風習の始まりです。当初は稲や麦、豆などの7種類の穀物をかゆにしていました。
七草が現在のセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロのことをさすようになったのは、鎌倉時代になってからといわれています。
お正月は連日おもちやおせち料理などを食べ過ぎたり、食事の時間が不規則になりがちです。
胃にも正月疲れがたまるこの時期に、胃への負担が少ない七草がゆを食べることは、たいへん理にかなった風習だといえるでしょう。
お天気豆知識(2025年01月06日(月))
昔の人たちが無病息災を願って七草がゆを食べていたのはどういう理由からなのでしょう。
これは七草の採取時期、旬の時期をみてみると分かります。セリやナズナ、ゴギョウ、ハコベラは、まだ寒さの厳しい1月ごろでも採取可能で、初夏にかけて見ることができます。
ホトケノザやスズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)は冬を中心に旬となります。このように、七草は春を待たずにいち早く芽吹くため、七草には邪気を払う効果があると考えられていたのです。
これが無病息災を願って食べられてきた理由です。実際に、七草にはビタミンがたっぷりと含まれているほか、薬草として利用されるものもあって、さまざまな効能があります。
今年一年を元気に過ごせるように、1月7日には七草がゆを食べてみてはどうでしょうか。