1月5日は二十四節気の一つ、小寒(しょうかん)です。このころから寒さは本格的となり、寒風吹きすさび、雪に悩まされるようになります。
小寒の始まる日を寒の入りといい、立春の前日までの期間を寒の内、または寒中といいます。この時期のことわざとして、「一月の寒の入りに雷鳴あれば、その年大雪あり」というのがあります。
日本海側の地方では、夏よりも冬に雷が発生しやすいもので、西高東低の冬型の気圧配置となって雪雲が執と流れ込んでくるようなときによく発生します。
言いかえれば冬の雷は雪を運んでくるものであり、「雪おこし」と呼ばれるのも納得です。
ただ、ことわざにある、寒の入りの雷鳴とその年の大雪にはこれといった因果関係ははっきりとしていません。
お天気豆知識(2025年01月04日(土))
「寒の内」は、一年で寒さがもっとも厳しい時期です。日本には古くからこの寒さの中で猛烈な練習を行う「寒稽古(かんげいこ)」という慣習があります。
これには体を鍛え、技を磨くだけでなく、精神修養の目的もあります。
寒稽古というと、剣道や柔道などの稽古を思い浮かべますが、厳しい寒さの中で練習を行う技芸はほかにもあります。たとえば、浪曲などの日本独自のうたには、「寒復習(かんざらい)」と呼ばれる鍛錬法があります。
これは昔から厳しい寒さの中で行う鍛錬が芸を伸ばすと信じられていることから、特に寒い早朝や夜遅くに行い、精神を鍛える意味も込められた稽古です。
寒の内に行う厳しい発声練習は「寒声(かんごえ)」といいます。ほかにも三味線の修行は「寒弾(かんびき)」相撲の稽古は「寒取(かんどり)」とよばれます。
寒さで気が引き締まり、練習にも熱が入れば技芸の上達も早まることでしょう。