海で行うスポーツには海に潜る、波に乗る、風に乗るものなど様々な種類があり、それらを総称してマリンスポーツといいます。
例えば、海に潜るスポーツにはスキューバダイビングがあります。これはウェットスーツに身を包み、圧縮した空気をいれたタンクをかついで、潜水するスポーツで、1980年代に国内で広く普及しました。
そして、海ならではのスポーツと言えば、波に乗るスポーツでしょう。サーフィンは、水に浮くボードを使って崩れ落ちる波の斜面を滑走するスポーツで、日本には1960年代にアメリカ人によって紹介されました。ボディボードは比較的新しいスポーツで、サーフィンのように立ち上がらず腹ばいになって行います。
さらに、風に乗るスポーツの代表といえば、ボードセイリングやヨットです。ボードセイリングは、サーフィンで使うようなボードにマストと帆をつけて、風の力だけで進むもので、オリンピックのヨット競技の正式種目にもなっています。ヨットはマリンスポーツの中でも歴史が古く、17世紀初頭には娯楽やスポーツ専用として登場しています。
このようなスポーツに代表されるマリンスポーツは広い海で行うため、開放感や爽快感はほかのスポーツにはないものです。場所によってはインストラクターがついているため、経験がなくてもすぐに始められることも利点です。
今年の夏は新しい種目にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
お天気豆知識(2025年07月16日(水))


マリンスポーツはこの上ない開放感があり気持ちのよいものですが、時には残念な事故が起こることもあります。
その中には天候によるものもあり、そのひとつは雷による事故です。暑い夏は毎日のように落雷が発生し、山沿いだけで起こることもあれば、海まで下りてくることもあります。また前線が通過している時は、場所に関係なくどこでも発生します。
雨はともかく、落雷は恐ろしいもので、海の中では逃げ隠れするところが全くないため非常に危険なのです。雷が鳴り始めてから岸に戻ろうと思っても、突風で海面が荒れると困難です。また、海岸に上がったところですぐに避難場所が見つかるとも限りません。
そのため、雲行きがあやしくなったら早めに岸にあがることが重要なのです。雷は突出しているものに落ちる性質があるため、平らな海の中での標的は当然、人やヨットなどになります。さらに、近くの海に雷が落ちると、海水を電気が伝わるため感電しやすくなります。直接、落雷を受けなくても体が動かなくなり、おぼれて命を落とすこともあるのです。
このように、海の雷は非常に危険なので、マリンスポーツは波や風の様子だけではなく、空の様子も気にかけて行うようにしたいものです。