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お天気豆知識(2024年11月29日(金))

おろしの吹く条件
おろしの吹く条件

冬になると、日本列島には北よりの季節風が吹きやすくなります。特に、太平洋側では山を越えて冷たく強い風が吹きおりる所があります。
この風は、「おろし」と呼ばれるもので、その地域の山の名前をとって、「榛名(はるな)おろし」「つくばおろし」「伊吹おろし」「六甲おろし」などと呼ばれます。関東地方はとくに、「空っ風(からっかぜ)」とも呼ばれます。
ところで、おろしを起こす山には、いくつか特徴があります。一つは山の高さです。おろしで有名な所の山の高さを見てみると、だいたい1000メートルから1500メートルくらいの山といえそうです。富士山のように3000メートルを超えるような山ですと、風は山を越えることができず、迂回するように回ります。
そして、2つ目は、風下側の斜面が急であること、3つ目は、風下側に平野が広がっていることです。

主な局地風
主な局地風

日本各地には、その土地の名前の付いた局地風が数多く存在します。その中でも「おろし」は冬の冷たい北よりの風を指すことが多く、「北颪(きたおろし)」は冬の季語にもなっています。
これからの季節、関東地方は西からは、赤城(あかぎ)おろしや榛名おろしが吹きおり、北からは那須おろし、筑波おろしなども吹きおります。また、近畿地方や東海地方でも、六甲おろしや鈴鹿おろしなど乾燥した冷たい強風が吹き荒れます。
このように、「おろし」と付く風は太平洋側を中心に各地にあって昔から干し柿、干し芋、切り干し大根、そうめんなど保存食を作るのに利用されてきました。
そして、現在はこの強い風を使って発電を行っている地域もあります。私たちの生活に有効利用されている「おろし」ですが、乾いた強風のため火災の延焼の要因にもなっています。寒さがつのり、暖房器具を使う機会も増えていますので、火の取り扱いには注意したいですね。

過去のお天気豆知識

衣服の役割2024年12月07日(土)
大雪(たいせつ)2024年12月06日(金)
冬の天気図2024年12月05日(木)
アマダイ2024年12月04日(水)
結露の起きやすい家2024年12月03日(火)
息が白く見えるのは2024年12月02日(月)

各地の天気

お天気豆知識

衣服の役割

衣服の役割

日ごとに寒さが増し、本格的な冬に近づいてきました。冬の寒さと上手につきあうためには、効率良く防寒をする工夫が大事です。寒いからといってただやみくもに重ね着をしても、風が吹くととたんに寒く感じたり、反対に服の中が蒸れて不快だったりとうまくいきません。快適で効率的な防寒をするには、肌着(インナー)、中間着(ミドラ-)、外着(アウター)の役割を考える必要があります。肌着は皮膚に直接触れる衣服なので、衛生面からも汗をよく吸収し、かつ乾きやすい性質が求められます。中間着には高い保温性が必要で、空気の層をたっぷりと作ることのできるものが適しています。外着は防風性や防寒性、防水性が優れているものを選びます。周囲の寒さが体に伝わってこないような中綿でなおかつ、そで口やえり口などがしっかり詰まったものが望ましいでしょう。これらの機能がそろったものならば、最低3枚の重ね着で寒さをしのぐことができるのです。

大雪(たいせつ)

大雪(たいせつ)

12月7日は二十四節気のひとつ、大雪(たいせつ)です。11月22日の小雪(しょうせつ)からさらに寒さが深まり、日中の日差しも徐々に弱まってきます。このころから北日本や標高の高い地域はまとまった雪が降るようになり、それに合わせてぞくぞくとゲレンデもオープンしてきます。よく晴れた朝は鹿児島など南の地方でも、霜が見られるようになります。関東北部や岐阜、名古屋などでも、平年ですとこのあとから雪が降り始めます。これからは暖房が、欠かせない季節ですね。

冬の天気図

冬の天気図

一口に冬といっても、例年に増して寒い日が多い年もあれば、冬の期間を通していつもより暖かい年もあります。平年よりも寒い冬というのは、大陸のシベリア高気圧が発達し、日本の東側に現れる低気圧がいつもより南で発達することが多いときです。このような年は、日本付近はいわゆる西高東低の冬型の気圧配置が続いて、天気図には等圧線の縦じま模様が頻繁に見られます。一方、暖冬になるときは、西のシベリア高気圧と東の低気圧の勢力がともに弱く、位置も北に寄っている場合、もしくはシベリア高気圧が勢力を強めて西シベリアから中近東にかけて張り出し、寒波が日本に来なくなる場合です。このときは春のように移動性高気圧と低気圧が交互に日本付近を通過することが多くなり、暖かい南風がたびたび吹きます。