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お天気豆知識(2024年10月28日(月))

霜と霜柱
霜と霜柱

全国の気象官署では、初霜を観測していますが、初霜とは文字通り、そのシーズン初めてとなる霜のことです。
霜は草や木の葉などの表面にできる氷の結晶のことで、地表面を霜が覆うこともあります。
一方、霜と似たものに霜柱があります。霜柱は土の表面付近にできる太さ2、3ミリ、長さ数ミリから数センチの氷の柱のことで、霜とはつくられるメカニズムが異なります。
これから次第に寒さが厳しくなってくれば、太平洋側の晴天が多く、雪が少ない地方では霜や霜柱がしばしば見られることでしょう。
雪国では地面が雪に覆われる時期になると霜や霜柱を見ることができなくなりますが、北海道などの特に寒い地方では、地中に霜柱ができる凍上(とうじょう)とよばれる現象が見られることもあります。

霜と霜柱のでき方
霜と霜柱のでき方

霜と霜柱は似ていますが、でき方は違います。
霜は、地面付近の空気が0度以下になったときに発生するもので、空気中の冷えた水蒸気が、草や木の葉などに触れたときに一気に氷へと変わってできます。
一方、霜柱は土の中が0度以上で、地面付近の空気が0度以下のときに発生しやすくなります。
このとき土の中では、紙や布が水を吸い上げるのと同じように、土の中の水分も土によって地表面へと吸い上げられる現象が起こります。そのため地表面にでてきた水分は凍り、執に氷を押し上げ、氷の柱をつくるのです。これが霜柱です。
霜が空気中の水分によるものであるのに対し、霜柱は土の中の水分によってできるという違いがあるのです。

過去のお天気豆知識

あかり2025年10月20日(月)
雲の四季2025年10月19日(日)
おうけつ・ポットホール2025年10月18日(土)
快眠を促す環境2025年10月17日(金)
紅葉する樹木2025年10月16日(木)
晩秋から冬の装い2025年10月15日(水)

各地の天気

お天気豆知識

あかり

あかり

10月21日は明かりの日です。日本電気協会・日本電球工業会等が1981(昭和56)年に制定したもので、1879(明治12)年の10月21日に、エジソンが日本・京都産の竹を使って、白熱電球を完成させて、40時間以上点灯させたことにちなんでいます。今では当たり前となっている明かりのありがたみを認識する日でもあります。明るさは照度(しょうど)の単位であるルクスで表されます。ルクスとは光を受ける面の明るさを表す値で、数字が大きいほど明るいことを示します。たとえば、晴天の日の午後の太陽光は3万5000ルクス、雪山や真夏の海岸の明るさは10万ルクスです。しかし、夜ともなると真っ暗やみとなり、明かりが必要となります。明かりは、物が見えるというだけではなく、私たちの体に組み込まれている体内時計にも大きく関係しています。そのため、就寝前にリラックスしたいときは150ルクス程度の照明で、すっきりと目覚めたいときは、太陽の光を部屋に取り込む他にも3000ルクス程度の明るさの照明を使うことですっきりと目覚めることができるのです。

雲の四季

雲の四季

季節の移り変わりとともに、空に浮かぶ雲も入れ替わっていきます。俳人正岡子規は、雑誌「ホトトギス」の中でこの様子を「春雲は綿の如く、夏雲は岩の如く、秋雲は砂の如く、冬雲は鉛の如く、・・・」と表現しています。春は太陽の光で大地が熱せられ、空気も暖められて上昇し、わた雲ができます。夏は、春以上に空気が暖まってわた雲がさらに発達し、入道雲や雷雲に代表されるような、もくもくとした巨大な雲が特徴的です。秋になると、うろこ雲やいわし雲、まだら雲などと呼ばれる雲がしばしば見られ、その姿は小石を敷き詰めたようだったり、風に吹かれた砂丘の表面にできる風紋のようにも見えます。そして冬、特に日本海側で時雨や雪を降らせるような低い雲に覆われたとき、空はまさに鉛のような色になります。正岡子規の自然を捉える目には優れたものがあったのですね。

おうけつ・ポットホール

おうけつ・ポットホール

秋も深まって、東日本や西日本でも標高の高いところを中心に紅葉が進んできました。滝や渓流を色鮮やかな紅葉が飾り、水面にそれが映る様子は特に美しいものです。ところで皆さんは、渓流の流れの中で、丸い穴のあいている岩を見かけたことはないでしょうか。岩に丸く掘られた穴は、一見人工的なもののようですが、実はそうではなく自然が作り出したものなのです。これは、おうけつ(甌穴、凹穴)またはポットホールと呼ばれるものです。穴の直径や深さが数センチメートルの小さなおうけつから、直径1メートル、深さ2メートルという巨大なものまであります。見事なおうけつが見られる場所は、観光地にもなっていて、例えば宮崎県都城市(みやこのじょうし)の関之尾の滝(せきのおのたき)の関之尾おうけつ群もそのひとつです。このような場所では、丸いものだけでなく、半円形に削りとられたものなどいろいろな形や大きさの「おうけつ」を見つけることができます。