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お天気豆知識(2024年10月28日(月))

霜と霜柱
霜と霜柱

全国の気象官署では、初霜を観測していますが、初霜とは文字通り、そのシーズン初めてとなる霜のことです。
霜は草や木の葉などの表面にできる氷の結晶のことで、地表面を霜が覆うこともあります。
一方、霜と似たものに霜柱があります。霜柱は土の表面付近にできる太さ2、3ミリ、長さ数ミリから数センチの氷の柱のことで、霜とはつくられるメカニズムが異なります。
これから次第に寒さが厳しくなってくれば、太平洋側の晴天が多く、雪が少ない地方では霜や霜柱がしばしば見られることでしょう。
雪国では地面が雪に覆われる時期になると霜や霜柱を見ることができなくなりますが、北海道などの特に寒い地方では、地中に霜柱ができる凍上(とうじょう)とよばれる現象が見られることもあります。

霜と霜柱のでき方
霜と霜柱のでき方

霜と霜柱は似ていますが、でき方は違います。
霜は、地面付近の空気が0度以下になったときに発生するもので、空気中の冷えた水蒸気が、草や木の葉などに触れたときに一気に氷へと変わってできます。
一方、霜柱は土の中が0度以上で、地面付近の空気が0度以下のときに発生しやすくなります。
このとき土の中では、紙や布が水を吸い上げるのと同じように、土の中の水分も土によって地表面へと吸い上げられる現象が起こります。そのため地表面にでてきた水分は凍り、執に氷を押し上げ、氷の柱をつくるのです。これが霜柱です。
霜が空気中の水分によるものであるのに対し、霜柱は土の中の水分によってできるという違いがあるのです。

過去のお天気豆知識

月下美人2025年07月05日(土)
夏の発汗量2025年07月04日(金)
氷雨(ひさめ)2025年07月03日(木)
テントを張る場所えらび2025年07月02日(水)
さそり座2025年07月01日(火)
文月2025年06月30日(月)

各地の天気

お天気豆知識

月下美人

月下美人

みなさんが寝静まった真夏の夜、たった一晩だけ幻想的な白い花を咲かせる「月下美人(げっかびじん)」という花があります。この花の開花時間は夜の数時間と短いため、身近にあったとしても花が咲いている姿を見ることはなかなかできません。月下美人は中南米が原産で、クジャクサボテン属に所属するサボテンの一種です。その昔、昭和天皇が台湾を訪問されたときに、この花の名を尋ねられたところ、隣にいた総督がとっさに「月下の美人」と答えたことから「月下美人」という名前が定着したというエピソードが残っています。月下美人の花は夕暮れになると花びらを開きはじめ、あたりに強い香りを漂わせます。しかし、朝には花びらを閉じてしまい、しおれてしまいます。まさに美人薄命、そのはかなさこそが人を魅了してやまないのでしょう。夏休みには月下美人の観賞会を行う植物園もあるようです。機会があれば、花を開く貴重な瞬間に立ち会ってみてはいかがでしょうか。

夏の発汗量

夏の発汗量

暑さが増すこれからの季節は、体を少し動かしただけでも汗をかいてしまいます。私たちが汗をかくのは、汗とともに体の熱を放出して体温を調節したり、皮膚の乾燥を防ぐためです。では、いったいどれくらいの量の汗をかいているのでしょう。夏場の1時間あたりの発汗量をみてみると、家事をしている時は100cc以上でコップ半分、外で歩いている時は約400ccでコップ2杯分に相当します。そして激しい運動をしている時は、約1500ccもの汗をかき、1時間の運動後の体重は1.5キロ減少することになるのです。このように激しい運動をする時は、運動後だけでなく運動をしている最中や運動前にもこまめに水分をとるように心がけましょう。運動の前は脱水症状の予防に、そして運動後もしばらくは発汗することがあるので水分補給が必要です。夏場は汗をかいたぶん水分を補給し、脱水症状にならないように心がけたいものです。

氷雨(ひさめ)

氷雨(ひさめ)

夏の季語に氷雨があります。氷雨というと、漢字から受ける印象から、寒い時期に降る冷たい雨のことだと思うかたがいらっしゃるでしょう。実は、夏の激しい雷に伴って降る「ひょう」を意味します。ひょうとは、積乱雲という種類の雲から降ってくる氷の粒のことです。積乱雲は入道雲とも言われ、夏になるとよく見かけるもくもくした雲で、その雲からひょうは作られます。夏に氷の粒が降るとは、意外な感じがしますが、積乱雲は初夏から夏にかけて多くできるのです。ひょうの形は、球状か不規則な場合が多く、色は透明のものや、乳白色と透明の層が混ざっているものがあります。また、大きさは、5ミリほどの豆粒大から、大きいものでは、なんと50ミリとこぶし大にまでなることもあり、人や農作物などに被害を及ぼすこともあるのです。ところで、氷雨は冬の「あられ」を指すこともあり、氷雨は夏の場合はひょう、冬の場合はあられと、俳句の世界では、夏と冬両方の季語として用いられる不思議な季語なのです。