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お天気豆知識(2024年09月28日(土))

いろいろな星の明るさ
いろいろな星の明るさ

夜空の星には、明るくてすぐに見つかる星からやっと見えるくらいの暗い星、そして望遠鏡を使わなければ見えない星、とその明るさは様々です。
星の明るさを表現するのには、「等級」という単位が用いられています。等級の数字が小さいほど明るい星で、1等級の先は0等級、マイナス1等級という具合になります。
また、1等級の明るさを持つ星を1等星とよびます。星座を楽しむときに方位を教えてくれる北極星の明るさは2等級です。
夜空にひときわ明るく輝いているシリウスはマイナス1.5等級、満月は平均でマイナス12.7等級、そして、直視できないほどまぶしい太陽はマイナス26.7等級になります。
星の明るさは、地球との距離にも関係しています。星自体がいくら光を放っていても、地球から離れすぎていてはさほど明るく感じません。
星を仮にある一定の距離に並べたときに見える明るさを絶対等級と呼んでいます。この絶対等級を使うと、明るい太陽でも4.8等級でしかありません。
シリウスは1.4等級ですから太陽よりも明るく、北極星にいたってはマイナス3.6等級となって、大変強い光を放っていることがわかるのです。

星の明るさの基準
星の明るさの基準

星の明るさの基準である等級は、今から2000年以上前にギリシアの天文学者ヒッパルコスによってつくられたといわれています。
彼は夜空に輝く星を、肉眼で見つけられる限界の明るさを6等級、最も明るいものを1等級、というように明るさによって6つに分類し、それぞれの星に等級を与えました。
そして19世紀になって、ハーシェルという学者が、等級がひとつ減るごとに、明るさがおよそ2.5倍になることを発見し、それを引き継いだポグソンが星の等級を数式で表現することに成功し、それまでの1等級の明るさを持つものの平均を1として、6等級の明るさの100倍に決めたのでした。
つまり、1等星は6等星の100倍の明るさに相当するというわけです。
また、このことによって等級にはマイナスの値も存在するようになるとともに、小数点以下の値も用いて表現されるようになりました。
現代の科学技術の進歩は目覚ましく、国立天文台が運用しているすばる望遠鏡を使えば、肉眼で観察できる限界といわれる6等級の、さらに約6億分の1の明るさである、28等級まで観察することができるほどになっているのです。

過去のお天気豆知識

おせち2025年12月30日(火)
お屠蘇(おとそ)2025年12月29日(月)
オーロラのしくみ・12025年12月28日(日)
餅(もち)つき・12025年12月27日(土)
雪崩の種類2025年12月26日(金)
地吹雪(じふぶき)2025年12月25日(木)

各地の天気

お天気豆知識

おせち

おせち

今年も今日を入れてあと2日、お正月は目の前です。お正月ならではの料理といえば、お雑煮とおせち料理ですよね。このおせちは、もともと宮中で節日(せちにち、お祝いの日)の宴会に供されたごちそうのことでした。お正月におせち料理を食べるのは「正月の3日間、女性が休養できるように」とはいわれるものの、本来は神様を迎えている間は物音を立てたり騒がしくせず、台所で煮炊きをするのを慎む、というところからきています。おせち料理は、一般的に重箱に入れられ、基本は四段重ね(地方によっては五段)で、上から一の重、二の重、三の重、与の重といいます。「四の重」といわないのは「四」だと「死」と同音になるからです。一の重は祝い肴、二の重は焼き物、三の重は酢の物、与の重は煮物、(五の重は控えの重)というのが一般的ですが、これも地方によって大きな差があるようです。また最近では有名なお店やデパートの高級おせちが人気ですが、それぞれの家庭でお気に入りのものを入れるオリジナルおせちも楽しいですよね。

お屠蘇(おとそ)

お屠蘇(おとそ)

お屠蘇とは漢方薬の一種である「屠蘇散(とそさん)」を酒やみりんに浸したもので、屠蘇散はサンショウ、ボウフウ、ビャクジュツ、キキョウなど数種の薬草が調合されています。また、酒やみりんにはブドウ糖、必須アミノ酸、ビタミン類が含まれ、アルコールには血行を促進させる働きがあります。お屠蘇には胃腸の働きを盛んにし、風邪を予防するための効果があるので、寒さが厳しく、お酒の量も多くなる年始の時期にお屠蘇を頂くことはまさに先人の知恵と言えるでしょう。正月にお屠蘇を飲む風習は、平安時代に中国から日本に伝わり、嵯峨(さが)天皇の時代に宮中の正月行事として始められたあと江戸時代に一般市民へと広まりました。お屠蘇の「屠」は「邪気を払う」、「蘇」は「魂を目覚め蘇らせる」という意味があるといわれています。年のはじめにお屠蘇を飲むという風習には、無病息災を祈り、心身ともに改まろうという願いが込められているのです。

オーロラのしくみ・1

オーロラのしくみ・1

地球上には私たちが決して作り出すことのできない美しい自然現象が存在します。北極や南極に近い高緯度地方で見られるオーロラもその一つと言えるでしょう。この夜空を乱舞する光のカーテン、オーロラの正体はいったい何でしょうか。これを理解するには、地球が作る「磁場」について知る必要があります。地球は巨大な磁石であり、地球の周りには磁石の働く「磁場」という領域が存在しています。磁場は地球を取り囲むように広がっています。太陽風と呼ばれる太陽から吹く電気を帯びた粒子の流れによって大きく変形し、太陽とは逆方向の地球の夜側に延びて広がっています。この電気を帯びた粒子が地球に侵入し、大気と衝突することで光を発するのです。しかし地球は磁場によって守られているため、この粒子は、北極や南極の磁場のすき間からわずかに入り込むか、太陽と反対側の地球から十分に離れた磁場の弱い所から突入するしかありません。北極や南極の磁場のすき間から粒子が入って来る場合は、太陽の光が当たるため、オーロラの光を確認することはできません。夜空に輝くオーロラを作り出すのは、太陽を出発した粒子が地球の夜側へ回り込み、地球の磁場に取り込まれて北極や南極付近に流されてくる粒子なのです。