これから春の行楽シーズンを迎えると、登山や山菜採りで山へ出かける方が増えてくるのではないでしょうか。
厳しい冬の寒さから解放された山の中は、春の日差しを受けてとても気持ちのいいものです。しかし一方で、山にはたくさんの危険が潜んでいることを忘れてはいけません。
山を遠くから見て雲がかかっているように見える場合、山を登っている人は霧の中にいることになります。流されてきた雲がつくる山の霧は、地上付近の放射冷却現象によって発生する霧と比べ、ごく短時間のうちに辺り一面にたちこめてしまいます。
登り始めたときに平野部で晴れていても、山頂には雲がかかって雨が降っているということもあるため、山に霧がかかりはじめたら十分に注意しなければなりません。
霧が濃くなって天気が急変し、暴風雨や暴風雪に見舞われることもあるので、たかが霧と思って気を緩めてはいけないのです。
山は油断すると危険な場所ですが、天気と上手につきあうことで事故を未然にふせぐことができます。天気に気を配りながら、春山を満喫したいものです。
お天気豆知識(2026年03月21日(土))


山に雲がかかったとき、山の中には霧がたちこめて登山者たちの視界を奪います。
高さ数百メートルに広がる層雲や乱層雲とよばれる雲は、温暖前線の前面や停滞前線の北側に多く現れます。このため、登ろうとする山が前線の前方または北側に位置しているときには山に霧が発生しやすい状態といえます。
特にこのような前線に伴う霧のこわいところは、濃い状態で長時間たちこめることです。この霧がかかると、晴れ間を見つけることが難しいため道を間違えやすくなります。
雪山で吹雪と一緒に霧に包まれてしまったときなどは、方向感覚を失って同じ所をぐるぐる回ったり、とんでもない方向へ進んで危険な場所に足を踏み入れてしまうおそれもあります。
このように山の霧は遭難のきっかけになりかねないため、春山を安全に楽しむためには天気を十分に把握しておくことが大切なのです。

