9月22日は秋分です。この日は、秋の始まりである立秋と冬の始まりである立冬の中間にあたり、暦の上では秋の折り返し点となります。
地方にもよりますが、この時期、平均気温は1週間あたりおよそ1度ずつ低くなり、昼の時間は1年で一番早いペースで短くなっていきます。
夏の名残はほとんどなくなり、季節が進んでいることを実感できるころと言えます。秋分は、その前後3日間を含む秋の彼岸の中日(ちゅうにち)になります。
年に2回ある彼岸には、祖先の霊を供養するため墓参などが行われますが、国民の祝日に関する法律(祝日頬によると、秋分の日は「祖先をうやまい、亡くなった人をしのぶ」日と定められています。
一方、春の彼岸の中日である春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日と定められています。
俳句の世界では彼岸は春の季語となっていて、秋の彼岸は「秋彼岸」「後の彼岸」と区別して言われるのですが、法律上では、秋のほうに彼岸の意味が採用されているようです。
お天気豆知識(2024年09月21日(土))
お彼岸には、ご家庭手作りの「おはぎ」をお供えする所も多いのではないでしょうか。この「おはぎ」によく似た和菓子に「ぼた餅」がありますが、「ぼた餅」と「おはぎ」の違いって知っていますか。
実は、「ぼた餅」と「おはぎ」も同じお菓子なのです。春のお彼岸に作り、あずきの粒をその季節に咲く『牡丹』に見立てたのが、ぼた餅です。
一方、秋のお彼岸に作り、あずきの粒をその季節に咲く『萩』に見立てたのが、おはぎ、ということで、春と秋で呼び方がかわるものの、同じお菓子なのです。ただ、地方によっては、呼び方が違ったり、若干作り方が違ったりするかもしれません。
なお、江戸時代には、おはぎのことを「隣しらず」と呼んだ所もあるようです。これは、餅といいながらも臼でつかないので、隣の人に聞こえないことが語源となっているようです。
また、夏には夜船(よふね)、冬には北窓(きたまど)とも言われました。これは、作る時に、炊き上げた米をすり鉢などで軽くつくことで、音が隣に聞こえないところからつくとこを知らずと言うことで、『夜船』。『北窓』は、つき(月)知らずと言うことで、江戸風のシャレ言葉だったようです。