5月は暑くもなく寒くもない心地よい季節で、それゆえ日中あくびをすることも多い時期です。
あくびとは、自分自身の意思とは関係なく起こる、一種の呼吸運動です。
あくびがどのような時に出るのかといえば、やはり眠い時でしょう。
みなさんも通勤途中や昼ご飯の後などに眠くなり、あくびをすることがあるのではないでしょうか。また、休みの日に暇で何もすることがないような、退屈な時にもあくびが出ることがあります。
そして、意外にも緊張した時にあくびが出ることがあるのです。例えば、大勢の人の前で発表する時など、決して眠いわけではないのにあくびが出てしまったことはありませんか。
このように、あくびは眠い時や退屈な時の他に緊張した時にも出る、不思議な現象なのです。
お天気豆知識(2025年05月22日(木))


なぜあくびは出るのでしょう。はっきりとしたことはわかっていませんが、その原因は血液中の酸素不足といわれています。
人間の血液の酸素の量は一定に保たれていますが、睡眠不足の時などは酸素の量が少なくなる傾向があります。
また、一生懸命に考え事をしたり勉強をすると、脳の酸素が多く使われて、酸素不足となります。このようなときに、あくびという一種の呼吸運動によって酸素をとりこむことで脳を目覚めさせようとしているのです。
あくびは酸素をとりこむことで脳を目覚めさせているだけではありません。あくびをする時に大きく口が開く動作は、口の周りの筋肉が強く引き伸ばされ、筋肉の刺激が脳に伝わり、覚醒状態を保つ働きがあります。
また、あくびと同時に手足を伸ばすことも多いでしょう。これは、無意識に行う一種のストレッチ体操で足の筋肉を使ったり背伸びをすることによって強い刺激を脳に伝えて脳を目覚めさせているのです。
つまり、あくびは脳を目覚めさせるための運動なのです。眠くてしょうがない時は、無理に抑えずに、口を大きく開けて手足を伸ばして思いっきりあくびをした方が目が覚めやすいといえるでしょう。