地震が怖いとされる理由の一つに「突然襲ってくること」が挙げられます。
荒れた天気をもたらす台風や低気圧の接近は、気象衛星や気象観測によって事前にある程度把握することができますが、地震の襲来を前もって知ることは残念ながら現代の科学技術ではほぼ不可能です。
そのため大きな揺れが突然襲ってきた場合、家屋が崩れるのではないかという恐怖心から我を失い慌てて外へ飛び出してしまいがちです。しかし、意外にも避難を急いだために誤って転倒したり階段から転落するなどして怪我をしてしまうことが多いのです。
実際のところ、極めて激しい揺れでない限り建物が即座に倒壊することはありません。そのため、地震の際は迅速かつ冷静な行動をとることが重要なのです。
このほかにも、家の中で地震にあった場合は、タンスの上から落ちてきたものに当たったり、割れた窓ガラスによって足の裏を切るなどの怪我も考えられます。
高いところには重い物を置かないだとか、窓ガラスにはフィルムを貼って破片が飛び散らないようにするなどの対策をするとともに、いざというときにも慌てないよう普段から緊急時の行動について確認しておくとよいでしょう。
お天気豆知識(2025年05月21日(水))


地震は昼間にばかりやってくるとは限りません。当然、夜にも起こります。
特に就寝中の場合は地震に対してほとんど無防備になります。このような状態では上から落ちてくるものをとっさにかわすことも難しくなるので、ふだんからテレビなどの重いものから離れて寝るようにします。それが無理な場合でも、重いものは頭のほうに置かないようにしましょう。
地震によって停電した場合、屋内だけでなく屋外の街路灯や看板などの明かりも消えることが多く、辺りは瞬時に真っ暗闇に変わります。停電時に安全な行動をするためには懐中電灯が欠かせません。その置き場所を決めておくと、停電の際も比較的早く見つけることができます。できればすぐに手にできる場所に置いておくといいでしょう。
さらに、大きな地震の場合は窓ガラスが割れたり食器棚が倒れるなどして、ガラスや皿の破片が散乱することが考えられます。真っ暗の中を素足で歩いて足の裏にけがを負わないために、ベッドや布団の脇にスリッパなどの履き物を用意しておくと良いでしょう。
突然やってくる災害に対しては、ふだんからの備えが大事なのですね。