強い日差しが照りつけるこの季節、外を歩く時は日焼けが気になる方も多いのではないでしょうか。
日焼けはご存じの通り、紫外線により引き起こされますが、通常、私たちが地上で受ける紫外線には、紫外線A波(UV-A)と紫外線B波(UV-B)があります。
UV-AはUV-Bと異なり、大部分が雲や窓ガラスさえも通過するという特徴をもっているため、日常生活のなかで、知らず知らずのうちに浴びることが多くなります。つまり、屋内や曇り空だからといって油断していると、気づかないうちにUV-Aを大量に浴びることになるのです。
また、UV-AはUV-Bによる日焼けの作用を強める働きがあります。このため、UV-Aを大量に浴びた後、UV-Bを浴びると、わずかな量でもすぐに、日焼けが引き起こされることになるのです。
そこで、曇りの日にUV-Aをたくさん浴びたあと、急に晴れ間が出て、UV-Bを浴びると、日焼けの作用が強められるため、短い時間でも、顕著な日焼けにつながることがあるのです。
晴れている日だけでなく、曇りの日も日焼けには十分注意しなければならないのです。
お天気豆知識(2025年05月16日(金))


UV-Bは大部分が肌の表面で吸収され、短時間で肌に炎症(サンバーン)を起こさせます。肌が赤くなって、ヒリヒリするのが、この炎症によるものです。
また、その数日後にはメラニン色素を増加させ皮膚に色素沈着を起こさせる(サンタン)作用があります。UV-Bを繰り返し浴びると皮膚の老化作用を促進し、皮膚ガンの誘発にもつながります。
一方、UV-AはUV-Bよりもエネルギーが小さく、UV-Bのような急激な作用はありません。
ただ、UV-Bの大部分が皮膚の表皮で吸収されてしまうのに比べて、UV-Aは肌の奥深くまで浸入します。
UV-Aを浴び続けることにより、その悪影響が肌に蓄積し、肌の弾力性の低下やシワの増加などにつながることになるのです。