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お天気豆知識(2025年03月13日(木))

真鯛(まだい)
真鯛(まだい)

日本人にとってタイはおめでたい魚です。日本人とタイの歴史は古く、「万葉集」や「日本書紀」にもたびたび登場し、貝塚にはタイの骨が発見されているほどです。
タイは福を招くためや、お祝い事の際に神仏への祈願や返礼のために用いられていました。ただ外国ではあまり食べることはないようで、お隣中国でも「死者の肉を食らう」といって嫌われ者の魚のようで、タイをこよなく愛するのは、やはり日本人だからなのでしょうか。
さて、日本近海に生息するタイの中でもマダイは日本で一年通しておめでたい席に登場する魚ですが、旬は春です。ちょうど産卵期を迎える前にあたり、もっとも美味しい頃なのです。
これから桜の咲く季節になるとマダイもまた、桜の花の様な美しい紅色になるので、別名「桜鯛(さくらだい)」と呼ばれています。煮付けにしたり、お吸い物にしたり、新鮮なものならお刺身で食べたいものです。
なお、「腐っても鯛」ということわざがありますが、タイのたんぱく質は分解が遅いので、比較的腐りにくい魚といえるようです。

桜色の秘密はエビにある
桜色の秘密はエビにある

マダイが「桜鯛」と呼ばれるように美しい紅色になるのはエサに秘密があります。
そもそもマダイは雑食性で何でもたべますが、「エビでタイを釣る」ということわざがあるように、エビなどの甲殻類が大好物です。
このエビの殻にアスタキサンチンという色素が含まれていて、これを食べたマダイは桜色に染まるのです。
しかし、マダイは人と同じように体の表面にメラニン色素を持っています。このため、紫外線を浴びると日焼けをして、体の色が黒くなってしまいます。
やはり紅色に染まった鯛が人気のようで、養殖場では生け簀を沈めたり、覆いをかけるなどして日焼け防止に努めています。

過去のお天気豆知識

最も遅く上陸した台風2025年11月15日(土)
冬は静電気の季節2025年11月14日(金)
縞枯れ(しまがれ)現象2025年11月13日(木)
返り咲き2025年11月12日(水)
暖房器具の特徴2025年11月11日(火)
葉が落ちる意味2025年11月10日(月)

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お天気豆知識

最も遅く上陸した台風

最も遅く上陸した台風

寒さも日に日に増し冬の訪れを感じるようになってきました。たいてい台風シーズンといえば、8月から9月ですが、これまでで最も遅く上陸したのは1990年11月30日に和歌山県白浜町に上陸した台風28号です。尾鷲では総雨量409.5ミリもの大雨となり、また、室戸岬では最大風速が31.6メートル、南大東島では最大瞬間風速48.4メートルを記録しました。この台風は西日本から東北地方にかけての広い範囲に大きな被害をもたらし、死者・行方不明者が4人、山・崖崩れ83か所、床上・床下浸水が1544棟に達しました。この時期、台風が上陸する可能性は低いものの、台風はもう来ないと決めつけるのは危険なことです。いざというときに安全を確保できるよう、心構えだけはしておくべきといえます。

冬は静電気の季節

冬は静電気の季節

冬になると、パチッとしびれる静電気に悩まされる方は多いのではないでしょうか。静電気は、気温と湿度が低いと起きやすくなり、これからの季節は静電気の発生しやすい環境になります。静電気はどういう仕組みで起きるのでしょうか。すべての物や人の体はプラスの電気とマイナスの電気を持っています。普通、プラスとマイナスの電気はバランスを保っていますが、私たちの体が体よりもマイナスの電気を帯びやすい物とこすれ合うと、マイナスの電気が移動し、体はプラスの電気の割合が大きくなります。この状態で電気を通しやすい金属に触れると、マイナスの電気とプラスの電気がバランスを取り戻そうと、体と金属の間を電気が流れるため、しびれるのです。これは雷が落ちる原理と似ています。つまり、静電気でパチッとしびれるときは、小さな雷が起きているというわけです。

縞枯れ(しまがれ)現象

縞枯れ(しまがれ)現象

長野県の北八ヶ岳に、縞枯山(しまがれやま)という名の山があります。縞枯山を含む北八ヶ岳連峰の、主に南向きや西向きの斜面では、「縞枯れ(しまがれ)」という現象を見ることができます。縞枯れとは、針葉樹林帯の一部が横一列の帯状に枯れてしまい、それが山の斜面に何列も並ぶことで、白い縞模様を作り出すものです。針葉樹が枯れてできた縞模様は、少しずつ山頂部に向かって移動しています。その速さは平均すると、1年で1.7メートルほどで、大変ゆっくりしたものです。縞枯れ現象は北八ヶ岳だけではなく、関東山地、志賀高原、奥日光、南アルプス、紀伊半島の大峰山(おおみねさん)などでも小規模ながら確認されています。これらの山に登ることがあったら、ぜひその珍しい現象を見つけてみたいものですね。