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お天気豆知識(2025年02月26日(水))

春の一日
春の一日

1日の時間帯を表す言葉には季語になっているものがあり、そのうち春の季語であるものもいろいろあります。
例えば「春暁(しゅんぎょう)」は、夜中が過ぎてまだ暗いうち、夜が明けようとするころを指します。
その後夜がほのぼのと明けはじめ、次第に物が見分けられるようになると「春曙(しゅんしょ)」となります。両方とも夜明けごろの時間帯を表しますが、時間的にはわずかな違いがあり、区別することができます。
「春昼(しゅんちゅう)」は春の昼のことで、「昼」を季語にしているのは春だけです。冬の寒さからの解放と心の安らぎを感じさせる春の昼は、焼きつけるような夏の昼とは異なるからでしょうか。
「春夕(しゅんせき・はるゆうべ)」は、なかなか暮れきらないのんびりとした夕暮れの感じを表した言葉で、「春宵(しゅんしょう)」は夕暮れより少し時間が進み、夜になって間もないころのことです。
そして、おぼろにかすんだ「春の夜」が訪れます。
このように、春は他の季節と比べても細かな時間を表す季語が存在しています。これは凍えるような冬が過ぎて訪れた春におもむきを感じる昔の日本人の気持ちの表れなのでしょうか。

春は曙
春は曙

ぽかぽかとした春らしい陽気が待ち遠しい季節ですが、みなさんは春の一日のうちでどの時間帯が好きですか。
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは・・・」これは平安時代の随筆「枕草子」の冒頭部分ですが、みなさんも一度は耳にしたことがあるでしょう。
作者清少納言は、「春はあけぼの」、つまり春は、日の出前の空が明るくなるころが一番美しいのだと言っています。
だんだん白んでいくうちに、山のきわの空が少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているところが春はよいのだ、と言い切っているのです。
それまで春は「春宵」が良いとされてきていて、この文章は当時の常識を破る新鮮な見解だったようです。おそらくたった数分の間に起こった春の景色の微妙な変化を色鮮やかに表現しています。
平安時代に清少納言が春で一番美しいとしたあけぼのの空、少し早起きしてご覧になってはいかがでしょう。

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マリンスポーツいろいろ

マリンスポーツいろいろ

海で行うスポーツには海に潜る、波に乗る、風に乗るものなど様々な種類があり、それらを総称してマリンスポーツといいます。例えば、海に潜るスポーツにはスキューバダイビングがあります。これはウェットスーツに身を包み、圧縮した空気をいれたタンクをかついで、潜水するスポーツで、1980年代に国内で広く普及しました。そして、海ならではのスポーツと言えば、波に乗るスポーツでしょう。サーフィンは、水に浮くボードを使って崩れ落ちる波の斜面を滑走するスポーツで、日本には1960年代にアメリカ人によって紹介されました。ボディボードは比較的新しいスポーツで、サーフィンのように立ち上がらず腹ばいになって行います。さらに、風に乗るスポーツの代表といえば、ボードセイリングやヨットです。ボードセイリングは、サーフィンで使うようなボードにマストと帆をつけて、風の力だけで進むもので、オリンピックのヨット競技の正式種目にもなっています。ヨットはマリンスポーツの中でも歴史が古く、17世紀初頭には娯楽やスポーツ専用として登場しています。このようなスポーツに代表されるマリンスポーツは広い海で行うため、開放感や爽快感はほかのスポーツにはないものです。場所によってはインストラクターがついているため、経験がなくてもすぐに始められることも利点です。今年の夏は新しい種目にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

海の色

海の色

夏本番を迎えると太陽の照りつける青い海に出かけたくなりますね。海の色は、手でその水をすくってみると透明なのにどうして青く見えるのか不思議に思いませんか。この秘密は太陽の光にあります。地上に降り注ぐ太陽の光は普段は色を感じませんが、実は、赤、橙(だいだい)、黄、緑、青、藍(あい)、紫という様々な色の光が混じり合ってできています。プリズムに太陽の光を通すと虹のように様々な色が現れることからもそれが分かるでしょう。この太陽の光が海の中に入ると、波長の長い赤や黄色などは海の水に吸収されてしまいます。しかし、波長の短い青い光は吸収されずに残ります。海が青く見えるのは、太陽の光のうち青の光が残り海の中で散乱するためなのです。このように海の色の見え方に太陽の光が関係しているとは意外なことですね。

蚊帳(かや)1

蚊帳(かや)1

夏は気温の高い日が多く、暑さにうんざりしてしまっている方も多いことでしょう。西日本、東日本では熱帯夜とよばれるほどの暑い夜がこれからしばらく続きますが、エアコンが普及した現代では熱帯夜でも寝苦しく感じることは少ないかもしれません。では、エアコンの無かった時代はどのように暑い夜を過ごしてきたのでしょうか。昔は蚊帳(かや)が夏の夜の必需品でした。蚊帳とは、麻などで編まれた寝具の覆いで、テントのように張って使います。虫除けと湿気よけの効果があるため、この中に入って寝れば、部屋の戸を開けておいても虫に刺されたり蚊の羽音に悩まされることはありません。外から入るやさしい風を感じながら、比較的涼しく眠ることができるのです。