@nifty天気予報
今日・明日の天気
MY天気

お天気豆知識(2025年02月06日(木))

積算気温
積算気温

天気予報では明日の最低、最高気温や向こう一ヶ月間の気温の動向などを表した予想気温という言葉が使われます。これに対して「積算気温」という言葉を聞いたことがある方は少ないのではないでしょうか。
積算気温は日平均気温または日最高気温をある期間合計したもので場合によっては、ある基準の気温を超えた分だけを合計することもあります。
例えば、1日目の気温が15度、2日目は13度、3日目は10度が観測されたとすると3日目までの積算気温は38度ということになります。
このようにして、10日間ならば10日分の気温を足した値が積算気温となります。
積算気温はもともと、植物の生育期間について考え出されたものであるため、天気予報の世界で使われることはまずありません。

積算気温の利用例
積算気温の利用例

「積算気温」は天気予報では聞くことのない言葉ですが、実際に測られた気温を用いて、農業などいろいろな世界で利用されています。
積算気温を利用している例を見てみましょう。ひとつはスギ花粉の飛散が始まる目安として使われます。
スギは1月以降の気温が高いほど花粉の飛散開始が早まる傾向があります。そのため、スギ花粉の飛散開始予測には、1月1日からの日最高気温を足した積算気温を用いているのです。
関東から西の地域の場合、1月1日からの最高気温の積算値が、大体400度前後(地域によって異なる)になると、スギ花粉の飛散が始まることが知られています。
このように積算気温を利用することで、花粉が飛散し始めるおおよその時期を知ることができるのです。
また、稲刈りの時期を判断するのにも積算気温が用いられます。稲は刈り遅れると品質が低下して、味にも影響を及ぼしてしまうため、刈り取り時期を逃さないようにすることが重要です。
積算気温は意外と私たちの生活に深く関わっていると言えるでしょう。

過去のお天気豆知識

立冬(りっとう)2025年11月06日(木)
椿と山茶花2025年11月05日(水)
流れ星が見えやすい条件2025年11月04日(火)
銀杏(いちょう)2025年11月03日(月)
美術品の保存2025年11月02日(日)
雪吊り(ゆきつり)2025年11月01日(土)

各地の天気

お天気豆知識

立冬(りっとう)

立冬(りっとう)

11月7日は立冬です。この日から季節は冬に変わります。立冬から2026年2月3日の節分まで、暦の上では「冬」となります。西日本などでは、まだ暖かい陽気となる日もあって、冬を実感するのはもう少し先になりそうですが、冬の訪れの早い北国や標高の高い山々からはすでに初雪や初冠雪の便りが届きはじめています。さて、二十四節気の立冬から大雪(たいせつ)にかけての初冬の季語に、「冬浅し(ふゆあさし)」「冬めく」といった言葉があります。今ではあまり聞かなくなりましたが、「冬浅し」とは、もう冬に入ったけれども一方でまだ秋に未練があるような、そんな気持ちをあらわした情緒的な言葉です。これといって目に見えるものではないけれど、感覚的に秋と冬との季節の変わり目を表現しており、趣を感じます。また「冬めく」は、「冬浅し」の日よりもやや時間が経ったけれど冬本番ではない、でもしっかりと冬を感じられるようになってきたことを表している言葉です。「冬浅し」や「冬めく」など、短い表現の中にも、日本独自の繊細な季節感が含まれているのですね。

椿と山茶花

椿と山茶花

「さざんかさざんか咲いた道、たき火だたき火だ落ち葉たき」の童謡は誰でも一度は口ずさんだことがあるのではないでしょうか。木々に花が乏しくなる晩秋から初冬にかけて、路地の垣根に色を添えるのが山茶花(さざんか)の花です。自生のさざんかは、もともとは白い花を咲かせますが、江戸時代からの品種改良によって、赤紫色や桃色などの色が増えました。また、丈夫な枝や幹にたくさんの水分が含まれているため燃えにくく、家の周りに植えて火災を防ぐ防火樹(ぼうかじゅ)としても活用されています。さざんかとよく似た形の赤い花を咲かせるのが、一般に椿(つばき)といわれるヤブツバキです。一見するとよく似た二つの花ですが、それぞれの違いをご存知でしょうか。まず、花が咲く時期に違いがあります。寒椿など、種類によっては冬に咲くものもありますが、椿の季語が春であるように代表的なヤブツバキは春に咲きます。一方、さざんかは、季語が冬であるように晩秋から初冬にかけて咲くのです。また、自生する地域にも違いがあり、椿は北海道を除く全国で自然の中に見ることができますが、さざんかは沖縄と西日本の一部だけです。さらには花の終わり方にも違いがあり、椿は花ごとポトリと落ちるのに対し、さざんかは花びらがバラバラに散っていくという特徴があります。

流れ星が見えやすい条件

流れ星が見えやすい条件

これからの季節、一年のうちで一番夜空の星がきれいに見えます。これは空気が乾燥していて大気中の水蒸気が少なく、夜空が澄んでいるためです。星がたくさん見られる冬は、流れ星が見られる可能性も高くなります。めったには出会うことはないと思われがちな流れ星ですが、実は見えやすい条件があるのです。まず、有名な11月のしし座流星群や12月のふたご座流星群のように、集中してたくさんの流れ星が見られる時期があります。流れ星の数がピークになる日時は年によって微妙に異なるため、前もって流星群の極大の時期を調べておくのがおすすめです。そうすれば、かなり高い確率で流れ星を見ることができるでしょう。特別な流星群がないときでも、月明かりのない暗い夜は流れ星に出会える良い条件と言えます。もちろん月明かりだけでなく、街の明かりも少ない場所が良いのは言うまでもありません。また、時間帯で言えば明け方近くが最も流れ星を見る確率が高いです。これらの条件が重なるほど流れ星に出会いやすくなります。これからぐんぐんと夜の寒さが増してきます。厚手のコートや手袋など、万全の防寒対策を行なって、流れ星を待ってみるのもいいですね。