車を運転していると、いつの間にかフロントガラスが曇ってきてしまうことがあります。運転中にガラスが曇ると視界が妨げられて大変危険です。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
これは車内の空気がフロントガラスで冷やされることが原因です。空気は気温が高いほど多くの水蒸気を含むことができます。
例えば、車内の気温が15度で湿度が50パーセントの空気は、温度が5度に下がると湿度は、ほぼ100パーセントとなり、それ以上水蒸気を含むことができません。こうなると、車内の水蒸気が水滴に変わり、この水滴がガラス表面に付着したのが曇りの原因です。
ちなみに車内の温度が高ければ、フロントガラスが比較的高い温度でも曇りやすくなります。
また、車内に人がいると呼気などの影響で湿度が高くなるため、一人で運転している時よりも車に大勢で乗っているときの方がガラスが曇りやすくなります。
お天気豆知識(2025年01月30日(木))
車のフロントガラスが曇ってしまうと、視界が悪くなり運転に大きな支障をきたします。乾いた布などで拭いたとしても、またすぐに曇ってきてしまいます。
そういった場合、最も簡単な解消方法は、窓を少し開けて外の空気を車内に取り入れて換気をすることです。こうすると車内の水蒸気の量が減り、水滴があまりできなくなります。
窓を開けるのが寒い場合はエアコンをつけてデフロスターに設定し、温風でガラスを温めます。フロントガラスの温度を高くすることで水滴ができるのを防ぎます。
また、換気レバーは内気循環ではなく、外気導入にします。これで大体の場合は、ガラス表面についた水滴が蒸発して曇りがとれます。
あらかじめ市販の曇り止めスプレーをガラスの内側に吹き付けて、乾いた布で拭いておくなどの対策をしておくと万全です。なお、曇ったガラスを手で拭くのは、手の脂がガラスに付いてギラついてしまうため、避けた方が無難です。