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お天気豆知識(2025年01月12日(日))

窓霜(まどしも)
窓霜(まどしも)

北国では、冷え込みの厳しい早朝に、窓の内側に霜ができることがあります。これは「窓霜(まどしも)」と呼ばれるものです。
窓霜は、空気中の水蒸気が凍ってできる氷の結晶の一種で、結晶のひとつひとつには、針状、羽毛状、樹枝状、板状、コップ状など、さまざまな形があります。
窓霜が見られるのは、一般に外気温が氷点下6度以下という寒さの厳しいときです。
外気によって窓ガラスが冷やされると、ガラスに接する水蒸気も冷えて水滴に変わり、やがてその一部が氷点下まで冷やされると氷の結晶になります。
さらに、周囲の水蒸気が急激に冷やされ、氷となってその結晶に付着していくと、結晶はどんどん大きくなって美しい模様を作り出すのです。

いろいろな所にできる霜
いろいろな所にできる霜

霜は、空気中の水蒸気が地面や地面の上の物体の表面などに付着して凍ったときにできる氷の結晶です。霜はいろいろな場所にできますが、やはりすぐに思い浮かぶのは地面の上でしょう。
地面の近くは気温が低く、土の中に水分を含んでいるため、比較的水蒸気の量は多めです。そのため空気が乾燥ぎみでも、霜ができやすいのです。
また、積もった雪も水分をたっぷりと含んでいるため、その表面には霜ができることがあります。さらに、植物も呼吸によって水蒸気を放出しているため、葉や樹木の表面も霜ができやすい場所です。木の枝などに見られる霜は樹霜(じゅそう)と呼ばれ、北国における冬の風物詩になっています。
しかし、霜は時には農作物に被害をもたらすこともあり、これは霜害(そうがい)とよばれています。一般的には、農作物の収穫時期である秋の初霜や農作物の発育期である春の遅霜による被害があります。
霜は、一夜にして広い地域に被害をもたらすため、農家の人々は経済的にも大きな損失を受けることになるのです。霜は、美しい反面、人間生活をおびやかす存在でもあるのですね。

過去のお天気豆知識

最も遅く上陸した台風2025年11月15日(土)
冬は静電気の季節2025年11月14日(金)
縞枯れ(しまがれ)現象2025年11月13日(木)
返り咲き2025年11月12日(水)
暖房器具の特徴2025年11月11日(火)
葉が落ちる意味2025年11月10日(月)

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お天気豆知識

最も遅く上陸した台風

最も遅く上陸した台風

寒さも日に日に増し冬の訪れを感じるようになってきました。たいてい台風シーズンといえば、8月から9月ですが、これまでで最も遅く上陸したのは1990年11月30日に和歌山県白浜町に上陸した台風28号です。尾鷲では総雨量409.5ミリもの大雨となり、また、室戸岬では最大風速が31.6メートル、南大東島では最大瞬間風速48.4メートルを記録しました。この台風は西日本から東北地方にかけての広い範囲に大きな被害をもたらし、死者・行方不明者が4人、山・崖崩れ83か所、床上・床下浸水が1544棟に達しました。この時期、台風が上陸する可能性は低いものの、台風はもう来ないと決めつけるのは危険なことです。いざというときに安全を確保できるよう、心構えだけはしておくべきといえます。

冬は静電気の季節

冬は静電気の季節

冬になると、パチッとしびれる静電気に悩まされる方は多いのではないでしょうか。静電気は、気温と湿度が低いと起きやすくなり、これからの季節は静電気の発生しやすい環境になります。静電気はどういう仕組みで起きるのでしょうか。すべての物や人の体はプラスの電気とマイナスの電気を持っています。普通、プラスとマイナスの電気はバランスを保っていますが、私たちの体が体よりもマイナスの電気を帯びやすい物とこすれ合うと、マイナスの電気が移動し、体はプラスの電気の割合が大きくなります。この状態で電気を通しやすい金属に触れると、マイナスの電気とプラスの電気がバランスを取り戻そうと、体と金属の間を電気が流れるため、しびれるのです。これは雷が落ちる原理と似ています。つまり、静電気でパチッとしびれるときは、小さな雷が起きているというわけです。

縞枯れ(しまがれ)現象

縞枯れ(しまがれ)現象

長野県の北八ヶ岳に、縞枯山(しまがれやま)という名の山があります。縞枯山を含む北八ヶ岳連峰の、主に南向きや西向きの斜面では、「縞枯れ(しまがれ)」という現象を見ることができます。縞枯れとは、針葉樹林帯の一部が横一列の帯状に枯れてしまい、それが山の斜面に何列も並ぶことで、白い縞模様を作り出すものです。針葉樹が枯れてできた縞模様は、少しずつ山頂部に向かって移動しています。その速さは平均すると、1年で1.7メートルほどで、大変ゆっくりしたものです。縞枯れ現象は北八ヶ岳だけではなく、関東山地、志賀高原、奥日光、南アルプス、紀伊半島の大峰山(おおみねさん)などでも小規模ながら確認されています。これらの山に登ることがあったら、ぜひその珍しい現象を見つけてみたいものですね。