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お天気豆知識(2024年11月30日(土))

日本酒の種類
日本酒の種類

お酒が好きな方なら、これからの寒い季節には日本酒の熱かんが欲しくなってくるのではないでしょうか。鍋料理に熱かんをつければ、冷えた体もすぐに暖まることでしょう。
一口に日本酒といっても、純米酒や吟醸酒などといったいくつかの種類がありますが、これらのお酒には、精米の割合と原料について一定の基準が設けられています。
精米の割合というのは、玄米の表層部を削り取って残った白米の割合のことで、純米酒の場合には70パーセント以下、吟醸酒では60パーセント以下となっています。
玄米の表層部には、醸造をする際に不可欠なたんぱく質や脂肪、ビタミンなどが含まれていますが、香りや味を悪くするものでもあるため、高級な日本酒ほどこれらの部分が少ない白米を使っています。
また原料は純米酒が水、米、米こうじで、吟醸酒にはさらに醸造アルコールが使われています。そのため純米酒の味は混じりけがなく濃厚で、吟醸酒は醸造アルコールによって、フルーティーな香りと淡麗(たんれい)ですっきりとした味わいを持っています。
同じ日本酒でも、種類によって味に大きな違いがあるので、純米酒や吟醸酒などの名称を参考にして、好みのお酒を探してみてはいかがでしょうか。

お酒の凍る温度
お酒の凍る温度

水は0度で凍りますが、純粋なアルコールはマイナス114.5度というとてつもない低温でなければ、凍ることはありません。そのためアルコールが含まれているお酒は、氷点下にならないと凍らないのです。
たとえば、アルコール濃度が15パーセントの日本酒の場合、凍り始める温度はマイナス7度になります。だいたい窓に霜がつき始めるくらいの温度にあたります。
さらにアルコール濃度が40パーセントのウイスキーでは、マイナス27度ほどにならないと凍ることはないのです。
これは、空気中の水蒸気が凍ってキラキラと輝く、ダイヤモンドダスト現象が起こる寒さを通り越して、生きている木がはじけるような音をたてて裂ける凍裂という現象が起こるほどの極寒の気温です。
冷凍庫に入れて凍らないのはもちろんのこと、日本ではどんなに寒い土地でもめったに凍ることはないでしょう。

過去のお天気豆知識

冬将軍2025年12月04日(木)
冬の季語2025年12月03日(水)
ポインセチア2025年12月02日(火)
息が白く見えるのは2025年12月01日(月)
風速2025年11月30日(日)
ブラックアイス2025年11月29日(土)

各地の天気

お天気豆知識

冬将軍

冬将軍

日本の上空に強い寒気が周期的に現れるようになり、寒さの厳しい季節になってきました。北から寒気が降りてくれば、時には日本海側を中心に大雪をもたらし、日本中を寒さで震え上がらせます。そんなときはよく「冬将軍」がやってきたと表現されます。「冬将軍」とは、今では単に厳しい寒さのことを呼んでいますが、もともとは、歴史に大きな影響を与えた、ある寒さのことを指していました。フランスの皇帝となったナポレオンは、1812年、61万もの大軍を率いてロシアに侵攻しました。しかし、モスクワには到着したものの、ロシア側の抵抗や食料の不足に加えて、厳しい寒さや積雪に悩まされ、結局、敗走を余儀なくされたのです。また、ナポレオン軍はフランスへの帰り道にも、路面凍結や吹雪などによって大いに苦しめられました。このロシア遠征の敗北はナポレオンの致命的な失敗となり、その後の歴史に大きな影響を与えることになりました。ナポレオンを敗走させた本当の敵は、ロシアの厳しい寒さであったことから、厳しい寒さのことを「冬将軍」と呼ぶようになったのです。

冬の季語

冬の季語

葉の落ち尽くした冬、山のたたずまいはそれまでとうって変わって寂しげです。新緑もなく、紅葉の色づきもなく、ただ枯れた木々が立ち並ぶ姿は、生き物の気配が感じられないため躍動感が全くありません。今、山々は四季の中で最も静かなシーズンを迎えているのです。こうした冬の山の様子を「山眠る」などと表現することがあります。「山眠る」は、俳句の世界では冬の季語とされていて、精彩を欠いた冬山の様子を表しています。実際は、山には越冬している虫や動物たちは隠れていますし、スキー場がある山では、むしろ冬が一年で最も騒々しい季節にあたる所もあります。しかし、本来、冬山は、春、夏と成長していた植物が気温の低下とともに生命活動を低下させ、次にくる春を、静かに待つ時期なのです。それは、あたかも私たち人間が、昼間の疲れをとって、元気に次の日を迎えるために睡眠が必要なのと同じことなのでしょう。そうした情感を見事に言い当てた言葉が「山眠る」なのです。

ポインセチア

ポインセチア

クリスマスシーズンとなる12月。この月を代表する花といえば、やはりポインセチアです。ポインセチアはメキシコ原産で、アメリカのメキシコ駐在大使だったポインセット氏がアメリカに持ち帰って、広まったものといわれています。ちょうどクリスマスのころに見頃を迎えることから英名は「クリスマスフラワー」といいます。アメリカから世界中に広まって、日本には明治中期にやってきました。ポインセチアは、一見すると大きな赤い花が咲いているようにみえますが、この赤い部分は「苞(ほう)」と呼ばれる葉の変形したものです。もともとは緑の葉ですが、冬が近づいて日照時間が短くなると自然に赤く染まるのです。なお、あまり目立ちませんが、中心部分に集まった黄色い部分が花にあたります。ポインセチアはクリスマスを飾る花として昔から親しまれてきましたが、その理由はなんといってもクリスマスカラーの赤と緑のコントラストが印象的だからでしょう。クリスマスの雰囲気づくりにはクリスマスツリーやクリスマスソングだけでなく、ぜひポインセチアもお試し下さい。