花曇り
桜の花のもと、すっきりと青空が広がれば気持ちがよいものですが、春は天気が変わりやすく曇りの日もでてきます。桜が咲く頃の曇り空は「花曇り(はなぐもり)」と呼ばれています。これは低気圧や前線が近づいてきた時のどんよりとした曇り空をさし、まれに黄砂でかすんだ空のことをいう時もあります。日本で花といえば平安時代以降からはずっと「桜」です。曇りでも、桜の咲く頃の曇りは特別だったのでしょう。「花曇り」は江戸時代から用いられており、主に春の季節現象を美しく言い取った季語として使い続けられています。同様に、桜の咲く時期の強い風雨を「花散らし(はなちらし)」などとも言います。こうした言葉から、いかに桜が日本人の文化に浸透しているかが、うかがえます。


