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お天気豆知識(2025年10月04日(土))

秋の日はつるべ落とし
秋の日はつるべ落とし

最近、夕方になると急に辺りが暗くなってしまったと感じたことはないでしょうか。風が少し肌寒く感じられるようになるこの時期は、日の入り時刻が急激に早くなっています。
「秋の日はつるべ落とし」という言葉がありますが、これは、秋はあっという間に日が暮れる、ということを表しています。
「つるべ」とは井戸から水をくみ上げるために使うおけのことで、まるでつるべを井戸に落とすように、太陽がするするとはやく沈んでいくことからこの言葉ができました。
6月下旬の夏至から8月上旬の立秋にかけての約1か月半では日の入り時刻は20分前後しか早まりませんが、9月下旬の秋分から11月上旬の立冬にかけては、同じ1か月半の間に、なんと1時間も日の入り時刻が早まるのです。
このように秋の日の入りは日に日に早まります。このため先週は同じ時間でもまだ明るかったのに、今週はすでに暗くなってしまっていると感じることも多いのですね。

秋の日の入り
秋の日の入り

「秋の日はつるべ落とし」という言葉がありますが、秋の日の入り時刻はどのように変化するのでしょうか。東京を例に実際に見てみましょう。
夏休みが終わり新学期がスタートする9月1日は、午後6時10分ごろに日が沈みます。1か月後の10月1日の日の入り時刻は午後5時26分ごろと、40分以上も早まることになります。
このように9月は、平均すると1日あたりおよそ1.4分も早まっています。さらに秋が深まる11月1日の日の入り時刻は午後4時46分ごろで、午後5時より前に日が沈んでしまいます。
朝晩の冷え込みを感じることが多くなる10月の1か月間は、日の入り時刻が1日あたりおよそ1.3分早まっているのです。
これからの季節、帰宅の際には車や自転車のライトを早めに点灯するようにしたいものです。また子供の帰宅時間を早めにして、暗くなる前に家に帰るよう促すようにしましょう。

過去のお天気豆知識

ハタハタ2025年12月10日(水)
クリスマスツリー2025年12月09日(火)
タラ2025年12月08日(月)
衣服の役割2025年12月07日(日)
大雪(たいせつ)2025年12月06日(土)
野沢菜2025年12月05日(金)

各地の天気

お天気豆知識

ハタハタ

ハタハタ

冬の日本海は波が高く荒れるため、漁師でも海に出ることは困難になります。しかし、そんな荒れた海でもハタハタという魚は、産卵のため北日本の日本海側沿岸までやってくるのです。冬に捕ることのできるハタハタは、春までの保存食としてこの地方の冬の味覚となっていますが、そのなかでも有名なのが、秋田名物、しょっつる鍋とハタハタ寿しです。しょっつる鍋とは、ハタハタを塩漬けにしたときに出る上澄み液、「しょっつる(塩汁)」を利用した鍋料理のことです。ハタハタ寿しは、ハタハタを塩や米、麹などで漬け込み発酵させた保存食で、昔から秋田などで正月料理には欠かせないものとして家庭で作られていたようです。

クリスマスツリー

クリスマスツリー

これからの時期、クリスマスツリーを見かける機会が増えてきます。ツリーの飾りにはそれぞれ意味があるのをご存知ですか。ツリーの一番上に輝く星はトップスターといい、イエス・キリストが生まれた時にお祝いにかけつけた賢者を導いた星をイメージしたものです。また尖った葉が印象的なヒイラギが飾りとして使われますが、これはイエス・キリストがかぶったという、いばらの冠を表しているのです。赤と白のストライプの模様が入ったキャンディー・ケーンと呼ばれる杖の飾りは、羊に例えられる多くの人々を幸福に導く羊飼いの杖をイメージしたものです。ベルは救世主の誕生を告げるものとして、喜びや祝福の意味があり、お祝い事には欠かせないものとなっています。こうした飾りを付けるモミの木も、真冬でも緑の葉をつける常緑樹を使うことで、強い生命力や永遠へのあこがれが込められていたのです。こうした飾りものの意味を思い起こしながら、ツリーの飾りつけをしてみてはいかがでしょうか。

タラ

タラ

日本は四方を海に囲まれた島国で、私たちは昔から海の恩恵を豊富に受けています。とりわけ、食卓にのぼる魚たちは、その代表的な例と言えるでしょう。今が旬を迎えているものには、タラがあります。タラはその身が雪のように白く、また冬に旬を迎えることから漢字では「魚へん」に「雪」と書き、「鱈」の字をあてます。タラは鍋料理の具としても重宝され、煮込んだあとのだし汁もおいしく、「鱈ちりは後から食え」ということわざもあるほどです。また、お腹いっぱい食べることを「たらふくくう」と言いますが、この言葉には「鱈腹食う」という字を使うこともあります。これは、タラが食欲旺盛な魚で、そのお腹が大きく膨らんでいることに由来します。私たちの食文化は、言葉の文化にも通じる所があるのですね。