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お天気豆知識(2024年10月06日(日))

秋の香り
秋の香り

道を歩いていると、どこからともなくキンモクセイの良い香りが漂ってくる時期となり、10月に入ってからは本格的な秋の訪れを実感できるようになりましたね。
秋にだいだい色の花を咲かせるキンモクセイは、強い芳香で知られている花です。
春と秋に二度、薄い黄色の花を咲かせるウスギモクセイやキンモクセイにやや遅れて白い花をつけるギンモクセイも、キンモクセイと同じモクセイ属の植物です。
モクセイ属の学名は「Osmanthus(オスマンツス)」といい、「芳香のある花」という意味があります。
ウスギモクセイやギンモクセイも、淡い香りを漂わせます。ウスギモクセイは姿やにおいなど、キンモクセイによく似ています。
静岡県三島市の三嶋大社には、国の天然記念物にも指定されている「三嶋大社のキンモクセイ」と呼ばれる巨木がありますが、この木は正式にはウスギモクセイです。

秋の香りを食卓にも
秋の香りを食卓にも

キンモクセイは、中国から伝わった樹木といわれています。
中国では、キンモクセイを「桂花(けいか)」と呼んでいて、お酒やお茶に入れてその香りを楽しむ習慣があります。
今や日本の女性にも人気の桂花陳酒(けいかちんしゅ)はキンモクセイの花を白ワインに漬け込んでつくったお酒です。
キンモクセイの花を乾燥させたものを緑茶やウーロン茶に入れて香りをつければ、桂花茶(けいかちゃ)という花茶(はなちゃ)ができます。
中国の人々は花の時期になると、今でも木の下に紙や布を敷き、散った花を集めてびんや缶に保存するといいます。いつでも香りが楽しめるよう秋の香りを閉じこめるのです。

過去のお天気豆知識

ポインセチア2025年12月02日(火)
息が白く見えるのは2025年12月01日(月)
風速2025年11月30日(日)
ブラックアイス2025年11月29日(土)
体感温度2025年11月28日(金)
おろしの吹く条件2025年11月27日(木)

各地の天気

お天気豆知識

ポインセチア

ポインセチア

クリスマスシーズンとなる12月。この月を代表する花といえば、やはりポインセチアです。ポインセチアはメキシコ原産で、アメリカのメキシコ駐在大使だったポインセット氏がアメリカに持ち帰って、広まったものといわれています。ちょうどクリスマスのころに見頃を迎えることから英名は「クリスマスフラワー」といいます。アメリカから世界中に広まって、日本には明治中期にやってきました。ポインセチアは、一見すると大きな赤い花が咲いているようにみえますが、この赤い部分は「苞(ほう)」と呼ばれる葉の変形したものです。もともとは緑の葉ですが、冬が近づいて日照時間が短くなると自然に赤く染まるのです。なお、あまり目立ちませんが、中心部分に集まった黄色い部分が花にあたります。ポインセチアはクリスマスを飾る花として昔から親しまれてきましたが、その理由はなんといってもクリスマスカラーの赤と緑のコントラストが印象的だからでしょう。クリスマスの雰囲気づくりにはクリスマスツリーやクリスマスソングだけでなく、ぜひポインセチアもお試し下さい。

息が白く見えるのは

息が白く見えるのは

冬の朝、家を出ると自分の吐く息が白くなることに気づきます。息が白くなるのは気温が低いときですが、これは口の中の温度と外の気温の差が大きいためにおこります。人の口の中の温度は、体温とだいたい同じくらいで約36度です。口の中の暖かい空気が外に出ると、暖かい空気中に含まれる水蒸気は急に冷やされ水滴にかわります。普段、水蒸気は目に見えませんが、水滴になると白く見えるようになるのです。吐く息が白く見えはじめる温度は、外の気温が約13度以下になってからが目安と言われています。ただし、口の中の湿度はもともと高いので、13度より少し高めの温度でもうっすら白く見えることもあるようです。温度は全然違いますが、他にも白く見えるものに、沸騰したやかんからでる湯気やお風呂の湯気、また、冷え込んだ朝に川や湖の水面から立ちのぼる霧などがあります。これらも、息が白くなるのと同じ現象でおこっているのです。

風速

風速

寒さが日増しに厳しくなっていますが、体が感じる寒さは気温だけでなく、風速によっても大きく左右されます。それだけに風速は日常の生活の中でも重要な気象要素の一つといえるでしょう。風はいつも一定ではなく、強くなったり弱くなったり常に変動しています。そのため、天気予報などで、ある時刻の「風速」を表現する場合は、その前10分間の風速を平均した値が用いられています。その中で、瞬間的に吹いた風の速さは、「瞬間風速」と呼ばれています。また、「風速」の最大値は「最大風速」、「瞬間風速」の最大値は「最大瞬間風速」といいますが、「最大風速」は平均された風の速さの最大であるため、瞬間的に最も強く吹いた「最大瞬間風速」の値はその1.5倍から3倍にもなります。ちなみに、風速が0.2メートル以下のときは風速の値や風向を表現せずに、気象用語では「風弱く」や「静穏」などという表現を用います。