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お天気豆知識(2024年10月07日(月))

寒露(かんろ)
寒露(かんろ)

10月8日は二十四節気のひとつ、寒露(かんろ)です。
寒露とは野草につく露も冷たく感じられるころのことで、秋の長雨がそろそろ終わり、これからが本格的な秋となります。
これからは日が短くなり地面が暖まりにくいので、大気の状態が安定して澄んだ秋晴れになります。
山では晩秋の気配が色濃く感じられ、朝晩には涼しいというよりむしろ寒いと感じるようになります。北国では氷のはる所もあり、北国では暖房器具がそろそろ活躍します。
そのほかの地域でも25度以上の夏日は徐々に少なくなり、日中に厳しい暑さを感じることも減ってきます。秋の深まりを実感できる時期といえるでしょう。

夜露が多ければ晴れ
夜露が多ければ晴れ

露に関することわざに「夜露が多ければ晴れ」があります。夜露がたくさん宿るのは、放射冷却によって地面が急激に冷やされた時です。
地面が冷えると、気温も地面に近いところから下がってきます。気温が下がると、空気中に含むことのできる水分の量は減るため、空気中から現れた水分が「露」となるのです。
今の時期、放射冷却が強まるのは、大陸からやってくる秋の移動性高気圧に覆われたときです。朝、目が覚めて、庭や道ばたの草木に露がついていたら、ことわざの通り、その日の天気は「晴れ」と考えていいでしょう。
そして、日が高くなり、気温が上がってくると露はあっという間に消えてなくなってしまいます。
「露の命」ともいいますが、そんなはかなさが、いっそう秋の露を、風情あるものにしているのではないでしょうか。

過去のお天気豆知識

冬至2024年12月20日(金)
太陽の高さ2024年12月19日(木)
シベリア高気圧2024年12月18日(水)
雪道の工夫2024年12月17日(火)
お酒の温度2024年12月16日(月)
ウールの種類2024年12月15日(日)

各地の天気

お天気豆知識

冬至

冬至

12月21日は、二十四節気のひとつ「冬至」です。北半球では、この日の正午の太陽の高さが最も低くなり、昼の時間が短くなります。このころは、太陽の光が弱くなるため、植物が育ちにくくなり生命力が弱まるときでもありますが、冬至を過ぎると昼の時間が長くなりだすため、世界の国々では、この日を「再生」を願う日として考えるところが多いようです。たとえば、日本には弘法大師(こうぼうだいし)が村を巡るという伝承があります。大師さまは小豆簡あずきがゆ)が大好きな一本足の神とされ、冬至の夜に村里をまわって新たな生命力をあたえるといわれており、冬至のころは、各地で小豆粥や団子を作ってお供えをする行事がみられます。また、冬至の日にカボチャやコンニャクを食べると、体内の老廃物をだす「砂下ろし」になるとされ、ゆず湯に入ると風邪をひかないとも言われています。いずれも衰弱から再生を願った風習と言えるでしょう。

太陽の高さ

太陽の高さ

もうすぐ冬至です。冬至は、一年で一番日中の長さが短く、正午の太陽の高さ(南中高度)も低いときです。では、どれくらい太陽の高さが変わるのでしょうか。東京を例にとってみると、太陽の高さが一番高くなる夏至の正午には、太陽は真上に近い77.8度の角度から照り付けます。ですから、私達や木々の影は、実際の高さよりも短くなり、部屋の中にもあまり差し込みません。一方、冬至には太陽の高さは30.9度と、夏至より50度近くも低くなります。このため、部屋の中に暖かな日差しが入ってきます。冬至の太陽の高さは、南の沖縄・那覇で40度くらい、北の札幌では太陽の高さは23.5度と北に行くほど部屋の奥まで日差しが届きます。冬至・冬中・冬始めと言われるように、これからが冬本番です。晴れた日には、カーテンやブラインドを開けて、暖かな日差しを取り入れてみては如何でしょうか。

シベリア高気圧

シベリア高気圧

冬になると、大陸にある「シベリア高気圧」から日本に向かって北西の季節風が吹き出します。シベリア高気圧は、シベリア地方に中心をもつ冷たい空気でできた背の低い高気圧で、その姿は、冬型の気圧配置のときの天気図にも日本の西側に見ることができます。北半球では、秋分の日を境にして太陽の高度が徐々に低くなり、さらに緯度が高いほど太陽から受ける熱は少なくなるため、高緯度に位置するシベリア地方の気温は冬に向かってどんどん下がっていきます。すると、冷たい空気は重いため地表付近にたまるようになります。シベリア高気圧は、このようにして冷たい空気がたまってできた背の低い高気圧なのです。