おひつじ座
12月、夜空に輝く星座に「おひつじ座」があります。おひつじ座は星占いでいつも最初に紹介される星座ですが、それには理由があります。星占いに出てくる星座は「黄道12星座」と呼ばれていて、太陽の通り道である「黄道」が通る12個の星座のことです。そしてその順番の基準となっているのは、黄道が「天の赤道」を南から北へ横切る地点である「春分点」です。つまり、その春分点が昔はおひつじ座にあり、そのときの名残でいまだにおひつじ座から始まっているのです。なお、現在は春分点が隣の「うお座」に移動しています。おひつじ座で1番明るい星は「ハマル」という名の2等星です。ちょうど羊の頭部にあたることから、そのまま「ひつじの頭」という意味です。そして次に明るい星が隣にある「シェラタン」で、「合図」の意味を持つ名前です。今から2000年ほど前のギリシア時代には、この星の近くに太陽がくる時が春分で、その当時の年初のしるしだったことにちなんでいるといわれています。ギリシア神話では、この羊は、テッサリアという国の王子と王女が殺されそうになったときに彼らを助けた、金色の毛をもつ空飛ぶ羊とされています。また「アルゴ遠征隊」という壮大なストーリーでは、この羊はアルゴ遠征隊が求める金色の毛皮としても登場しています。