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お天気豆知識(2025年10月11日(土))

ひと雨一度・1
ひと雨一度・1

「ひと雨一度」という言葉をご存じですか。
これは、秋の気温の下がり方を表した言葉で、雨がひとしきり降るたびに、気温が一度くらいの割合で低くなるという意味です。
秋の気温は、おおまかに見れば冬に向かって、緩やかな下りのカーブを描くように推移します。
ただ、毎日の気温の変化は天気に大きく左右され、高くなったり低くなったりの大きなジグザグ模様となります。急に気温が下がったかと思うと暑さがぶり返し、再びがくんと涼しくなるという変化をくり返しながら、冬へと季節は移ります。
気温がぐんと下がるタイミングは雨の降ったあとが多いため、ひと雨ごとに秋の深まりを実感するのです。

ひと雨一度・2
ひと雨一度・2

10月から12月初めにかけては、低気圧と高気圧が規則正しく日本付近を通ることが多くなります。
低気圧や前線による雨のあとには、大陸から入ってくる冷たい空気がやってきます。これが、「ひと雨一度」の気温変化を生む原因です。
低気圧が日本の東の海上へ進むと、大陸には次に日本付近を覆う高気圧が現れて、この高気圧が朝晩の冷え込みをもたらします。
秋が深まるころには一時的な冬型の気圧配置となって、日本海側はしぐれ、太平洋側は冷たい木枯らしとなることもあります。朝晩の冷え込みだけではなく、徐々に日中の寒さも加わってくるのです。
「ひと雨一度」は、緯度の高い北日本でより顕著に現れます。これは、冬に向かって冷えていく北極地方の寒気が、強まりながら南下し、北日本はこの気団の交代をじかに受けやすいからなのです。

過去のお天気豆知識

流れ星が見えやすい条件2025年11月04日(火)
銀杏(いちょう)2025年11月03日(月)
美術品の保存2025年11月02日(日)
雪吊り(ゆきつり)2025年11月01日(土)
11月の名称2025年10月31日(金)
ハロウィーン・12025年10月30日(木)

各地の天気

お天気豆知識

流れ星が見えやすい条件

流れ星が見えやすい条件

これからの季節、一年のうちで一番夜空の星がきれいに見えます。これは空気が乾燥していて大気中の水蒸気が少なく、夜空が澄んでいるためです。星がたくさん見られる冬は、流れ星が見られる可能性も高くなります。めったには出会うことはないと思われがちな流れ星ですが、実は見えやすい条件があるのです。まず、有名な11月のしし座流星群や12月のふたご座流星群のように、集中してたくさんの流れ星が見られる時期があります。流れ星の数がピークになる日時は年によって微妙に異なるため、前もって流星群の極大の時期を調べておくのがおすすめです。そうすれば、かなり高い確率で流れ星を見ることができるでしょう。特別な流星群がないときでも、月明かりのない暗い夜は流れ星に出会える良い条件と言えます。もちろん月明かりだけでなく、街の明かりも少ない場所が良いのは言うまでもありません。また、時間帯で言えば明け方近くが最も流れ星を見る確率が高いです。これらの条件が重なるほど流れ星に出会いやすくなります。これからぐんぐんと夜の寒さが増してきます。厚手のコートや手袋など、万全の防寒対策を行なって、流れ星を待ってみるのもいいですね。

銀杏(いちょう)

銀杏(いちょう)

銀杏(イチョウ)の黄葉は北日本で見ごろを迎え、東日本から西日本でもだんだんと色づき始める時期になってきました。イチョウは、日本全国で見ることのできる大変身近な樹木です。このイチョウは、およそ2億5千万年前に地球上に現れ、1億5千万年前の中生代ジュラ紀、恐竜のいた時代に最盛期を迎えた、学術上貴重な「生きた化石」でもあるのです。また、イチョウは他に似たような仲間のいない一属一種であることも、さらに特別な存在にしています。ところで、イチョウは漢字で「銀」に「杏(あんず)」と書くのが一般的ですが「公孫樹」と書いて表すこともあります。「公」は祖父の意味で、祖父が種をまいても、実がなるのは孫の代になることからこの名前がつけられたと言われています。一本のイチョウの木が大きくなるには、それだけ長い年月がかかることを示しています。ただし、イチョウがこの世に現れてからの長い歴史に比べれば、ほんのわずかな時間なのかもしれませんね。

美術品の保存

美術品の保存

11月は文化の日や文化財保護週間などがあり、一年の中で芸術に触れる機会の多い時期ではないでしょうか。美術品は私たちの心を豊かにしてくれるものであり未来にも残すべき重要なものといえるでしょう。そのため、美術館では最適な環境で美術品を保存することを心がけています。美術品は自然の木材や顔料、紙などを使っているため、時間が経つにつれて劣化します。美術品は、主に熱、水分、光、汚染空気、生物などの要因によって劣化するため、室内の温度、湿度を適切に保ち、照明を整え、空気清浄フィルターを設置したり、害虫駆除のための処理をしています。このような努力によって、私たちは過去の偉大な芸術家が制作した作品を鑑賞することができるのです。今度、美術館に出かけるときにはこれまでとは違った見方ができるかもしれませんね。