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お天気豆知識(2024年10月13日(日))

ひと雨一度・1
ひと雨一度・1

「ひと雨一度」という言葉をご存じですか。
これは、秋の気温の下がり方を表した言葉で、雨がひとしきり降るたびに、気温が一度くらいの割合で低くなるという意味です。
秋の気温は、おおまかに見れば冬に向かって、緩やかな下りのカーブを描くように推移します。
ただ、毎日の気温の変化は天気に大きく左右され、高くなったり低くなったりの大きなジグザグ模様となります。急に気温が下がったかと思うと暑さがぶり返し、再びがくんと涼しくなるという変化をくり返しながら、冬へと季節は移ります。
気温がぐんと下がるタイミングは雨の降ったあとが多いため、ひと雨ごとに秋の深まりを実感するのです。

ひと雨一度・2
ひと雨一度・2

10月から12月初めにかけては、低気圧と高気圧が規則正しく日本付近を通ることが多くなります。
低気圧や前線による雨のあとには、大陸から入ってくる冷たい空気がやってきます。これが、「ひと雨一度」の気温変化を生む原因です。
低気圧が日本の東の海上へ進むと、大陸には次に日本付近を覆う高気圧が現れて、この高気圧が朝晩の冷え込みをもたらします。
秋が深まるころには一時的な冬型の気圧配置となって、日本海側はしぐれ、太平洋側は冷たい木枯らしとなることもあります。朝晩の冷え込みだけではなく、徐々に日中の寒さも加わってくるのです。
「ひと雨一度」は、緯度の高い北日本でより顕著に現れます。これは、冬に向かって冷えていく北極地方の寒気が、強まりながら南下し、北日本はこの気団の交代をじかに受けやすいからなのです。

過去のお天気豆知識

葉が落ちる意味2024年11月02日(土)
うお座2024年11月01日(金)
肱川(ひじかわ)あらし2024年10月31日(木)
ハロウィーン・12024年10月30日(水)
肌の乾燥2024年10月29日(火)
霜と霜柱2024年10月28日(月)

各地の天気

お天気豆知識

葉が落ちる意味

葉が落ちる意味

通りや公園などでは、木の葉がはらはらと舞い落ちる姿が見られるようになりました。なぜ秋から冬にかけて木の葉はいっせいに落葉するのでしょうか。乾燥する冬に青い葉がついていると、葉の裏の気孔と呼ばれる小さな穴からどんどん水分が失われて、木全体が死んでしまいます。そのため、樹木は冬に備えて水分の損失を防ぐために、自ら葉を切り離すのです。ほかにも、体内にたまった老廃物を捨てるという目的もあります。動物は排せつにより老廃物を外に出すことができますが、植物はそれができません。このため落葉樹は葉に集まってきたいらないものを、一年に一度葉ごと捨てるために葉を落とすのです。また、冬は夏に比べて太陽の光が弱く、養分を作るための光合成が活発ではないため、葉を保つことができないという理由もあると言われています。このような理由から、気温が下がり日照時間が短くなると、自然と樹木から葉が切り離されます。きれいに紅葉した葉が落ちるのを見ると何となくもの悲しくなるものですが、木々は自分の体の一部を切り離して冬を乗り切る準備をしているのですね。

うお座

うお座

秋は暗く目立たない星座が多く、「うお座」もやはり、4等星以下の暗い星から構成されています。うお座は、南の空のペガススの四辺形のすぐ南から東の方にかけて広がっていて、その星座絵は2匹の魚がひもでつながっている様子が描かれています。ひもの折り目のような部分から北にある魚を「北の魚」、西にある魚を「西の魚」と言います。ギリシア神話によると、2匹の魚は美と愛の女神「アフロディーテ」とその子「エロス」が怪物テュフォンに襲われ、川へ飛び込んで逃げるときに化けた魚の姿とされていて、ひもは母子が離ればなれにならないためのものだとか、母子のきずなを表したものとされています。ちなみにアフロディーテは「ビーナス」、エロスは「キューピット」とも呼ばれます。うお座を含め、星占いに登場する星座は、太陽の通り道である「黄道」の上にあります。そしてこの「黄道」と天の赤道が交わるところが、春分点と秋分点と呼ばれます。その昔、春分点にある星座がおひつじ座であったため、星占いの星座はおひつじ座から始まり、うお座で終わったのでした。しかし、地球の自転軸の方向が毎年少しずつ変化する歳差という現象のため、今ではその春分点がうお座(「西の魚」のすぐ南)に移っています。つまり、春分の日の太陽は、現在、うお座の方角にあるのです。

肱川(ひじかわ)あらし

肱川(ひじかわ)あらし

秋は周期的に高気圧に覆われて穏やかな晴れの日がやってきます。昼は過ごしやすいのですが、夜間は放射冷却現象が強まって地面付近の空気が冷やされ、霧が発生しやすくなります。とくに盆地などでは顕著に現れ、愛媛県の大洲盆地(おおずぼんち)では、たいへんめずらしい霧の現象を見ることができます。大洲盆地にできた霧が肱川(ひじかわ)沿いを下り、強風とともに瀬戸内海沿岸の大洲市長浜(おおずしながはま)まで流れ出て、時には瀬戸内海の数キロ沖合までを一続きに覆うことがあるのです。この霧をともなった風は「肱川あらし」と呼ばれています。例年、11月ごろから3月ごろにかけて見られる現象で、12月に最も頻繁に現れます。肱川あらしは非常に冷たい風で、肱川河口の長浜あたりで強風となって瞬間的に風速20メートルに達することもあります。ただ、肱川あらしが吹き荒れるのは朝だけで、午前中のうちに風も収まって霧も消え、昼からは穏やかな晴天になります。高気圧に覆われて晴れそうな日に訪れてみれば、壮大な霧を見ることができるかもしれませんね。