あと一週間ほどでクリスマスですが、みなさんはどのように過ごされるのでしょうか。クリスマスというと、なんだかロマンチックなイメージがありますが、私たちの周りにある自然現象にも幻想的なものがあるのです。
光環(または光冠)(こうかん)という現象をご存じでしょうか。これは、太陽や月に薄い雲がかかったときにその周りに虹色の輪ができる現象です。この虹色の輪は、雨上がりにできる虹と同じように、外側から赤、橙、黄、黄緑、緑、青というように並びます。
光環は、主に太陽や月などの周りにできることが多いのですが、電灯や街灯などでも同じ現象を見ることができます。例えば、霧がかかっている時や雪や雨が降っている時、車のライトの周りに虹色の環(わ)ができることがあります。その降り方によってはライトに虹色の輪ができます。
また、冷え込んだ夜には、街灯のガラス板が凍りつき、このガラス板に付いた氷の粒によって虹色の環がかかってみえることもあります。
北国では時折お目にかかれるもので、いかにも幻想的な光景です。
お天気豆知識(2025年12月18日(木))


光環(光冠)はどのようなしくみでできるのでしょうか。
光は、目で見ることは難しいですが、波の性質をもっています。赤系の光は波長が長く、青系の光に近づくと波長が短くなります。
雲の粒や氷の粒などの障害物にぶつかると、それぞれの波長に応じて障害物の後ろにまわりこむように折れ曲がってしまいます(回折現象)。折れ曲がった光線は光のもとである光源の周りにちょうど輪を描くように集まります。このとき、波長の長い赤系の光は大きく折れ曲がるために赤色を外にして、虹色の環ができるのです。
ただ、障害物となる雲の粒や氷の粒の大きさがまちまちだと、きれいな虹色はできません。様々な色が混じってしまい、白っぽくぼやけたりします。また、あまり粒の量が多くなると、光は私たちの目に十分に届かなくなります。
ですから、太陽や月の周りに厚い雲がかかると、光環現象は見ることはできません。薄い雲がまるでベールをかけたように広がったときにだけ、見ることのできるものなのです。
光とそれを取りまく粒の微妙なバランスが整ったときに美しい色合いに光の輪が描かれる神秘的な現象なのです。


